そんな積みプラを一つ一つ崩していきます・・・。
積みプラ消化を兼ねてキットの紹介をしていく旧キットプラモデルレビュー記事。
今回は「アオシマ」から発売された、アニメ「魔境伝説アクロバンチ」に登場する「1/72 バンチャー・アロー」です。
1982年に放送された「魔境伝説アクロバンチ」に登場する主役機「アクロバンチ」の分離形態の1つです。
以前までの敵メカは1/144でしたが、シリーズ中主役機の各機のみ1/72シリーズで展開されています。
こちらは両腕になる「Aメカ」である「バンチャー・アロー」で、一輪のバイクとなる機体ですね。
「Aメカ」「Bメカ」「Cメカ」の呼称は「伝説巨神イデオン」のイデオン分離時も同様でしたが、当時はよくある呼称だったのかな?はたして完成度はどうなのでしょうか?
それでは作っていきましょう。ぜひ最後までご覧ください^^
↓動画でもご覧いただけます。
キットの内容だけを見たい方は、目次の『バンチャー・アロー キット内容説明』からご覧ください。
「バンチャー・アロー」について
1982年に放送された「魔境伝説アクロバンチ」は、「銀河旋風バクシンガー」の系列を組む予定で作られたアニメ作品です。
結局は独立したアニメになりましたが、色々とその名残のようなものが多く見られます。
そんな「魔境伝説アクロバンチ」の主役である蘭堂一家が独自に開発した発掘探査用ロボットが「アクロバンチ」であり、こちらの「バンチャー・アロー」はアクロバンチの分離メカの1つです。
アクロバンチは「バンチャー・アロー」が2体、「ファルコン・バンチャー」、「バンチャー・ホーネット」が2体の計5体のバンチャーメカが合体した姿で、普段はアクロバンチ形態で生活(生活居住区も兼用の為)していますが、いざという時は分離形態で行動することもありました。
バンチャー・アローはバイクなので、パイロットが運転できるぐらいのサイズ感なのですが、これが腕になり、その本体のアクロバンチ内で生活居住区があるという、ブライシンクロン(※)でもしない限り説明がつかない設定となっています。
(※「銀河旋風ブライガー」のテクノロジーで拡大縮小が出来るシステム)
また、走行中に原住民による罠のロープ1本で転倒してしまい、パイロットのミキが攫われてしまう回があり、いくらロボットのメカとは言え、通常のバイクと同じような方法で転倒してしまう為、スピードの出し過ぎは厳禁です。
しかも合体する時は、上空に向かって飛ぶファルコン・バンチャーに付随する形で車形態のバンチャー・ホーネットが2機飛び、その後を追うようにパイロットが乗ったままバンチャー・アローも上空に飛び立つ為、命がいくらあっても足りない乗り物です(笑)
ちなみに設定は
全長:8.30m
高さ:3.60m
幅:2.40m
重量:5t
出力:5,000馬力
とパッケージに書いてあります。
操縦するのが主に「ミキ」と「レイカ」という女性2人ですが、「重量5t」のバイクを楽々乗り回せるほどの腕力があるようにはまったく見えません。
さらに「地上、空、海中、すべての場所を走行できる万能メカ」とパッケージに書いてあるので、もしかするとアニメ史上最もパイロットのことを考えていないメカと言えそうです。
果たして完成度はどうなのでしょうか?気になるキットの説明に行きましょう。
「バンチャー・アロー」キット内容説明
箱横のイラストイメージです。
ランナーは全部で3枚、パーツ数は全部で39パーツ。
ではパーツ構成を見てみましょう。
各ランナー紹介
各ランナーです。
成型色は青一色となっており、再現しようとすると着色が必須となっています。
パーツ分割はほぼセンター分割なので、合わせ目は気になるところですね。
組立説明書と塗装見本、アンケートはがきと接着剤に水転写デカールです。
なんと!デカールがついています!
バイクキットと同じ扱いなのか?当時のアオシマプラモデルとしては珍しいデカール付き。
ただ、かなり劣化してそうなので実際に使ってみるまでは使えるか不明ですが・・・。
塗装してデカールもちゃんと貼れば、それなりにカッコ良く仕上がりそうな予感ですね!
素組み完成
ということで、素組み完成です。
ハンドルパーツが動画内の変形中に折れてしまいました・・・(笑)
今回の記事では接着が難しかった為、折れた状態で写真を撮影しております。予めご了承ください。
全体的な印象として、バイクとしてもキャラクターキットとしても中途半端な完成度ではありますが、だからといってそれほど悪いという感じでもありません。
しっかりと手を加えてあげたら完成度の高いキットになる予感はしますが、変形後のバランスも考えなければならない分、難易度の高いキットではないでしょうか。
そして、アクロバンチシリーズ恒例となった「箱絵の方がカッコいい」パターンは今回も健在です。
バンチャー・アロー個別で飾る方は、箱絵を参考に改造しまくってカッコイイ「バンチャー・アロー」を作ることが楽しみの1つとなるでしょう。
逆に合体して飾りたい方も、いかにどちらの形態も形を再現できるかの駆け引きを楽しめるキットとなっています。
バイクのカウルにあたるパーツやシートの部分にしっかりと合わせ目が入っているので、この辺りは気になってしまう部分です。
シートに至ってはお尻が痛くなる事間違いなしの形状となっているので、箱絵のように形状変更したいところですが、この部分はアクロバンチ合体時の「肩」に当たる部分なので、どこまで崩していいかは難しいでしょうね。
タイヤやマフラーも形状は悪くないですし、ディテールもそれなりに入っています。
簡単ですが計器類のディテール表現もあるので、覗き込んだ時のリアリティは感じます。
箱絵を見てもらうと気付くと思いますが、ハンドルあたりのサイドにある半球のディテールは「ライト」でしょうか、設定と形状がずいぶん違います。
周辺のディテールは100点とはいきませんが、それなりに再現されているように感じるので、各部ディテールを修正するだけでも箱絵に近づける気がします。
前方にあるこのパーツは「ホバーウイング」らしく、浮くような仕様なのだと思います。
設定では先端部分から「バンチャービーム」が出るそうですが、まったく記憶にないのであまり活躍した武装ではないのかも。
ただ、ディテール的には射出口があるようなので、その辺りも再現してみると良いかも知れません。
シートの後部には、取っ手となるバーとテールランプも再現されています。
形状としてはかなり簡素な出来ですが、この辺りもディテールアップをすると効果的な部分ではないでしょうか。
後輪は合わせ目がセンターに入ります。
あとマフラーも上下分割なので後ろから見た時にズレが出ちゃってます。
一番気になる部分としては、タイヤの接続部分でしょうか。少し接合部分が目立ってしまっているので、何とかしたい部分ではありますね。
合体時は腕の関節と取り換える部分なので、不用意に改造しちゃうと支障が出る点は注意する部分です。
ちなみに底面はこのような感じです。
ホバー部分のみ大きく肉抜きがされていますが、普通に飾る分には見えない部分なのでこのままでも良さそうですね。
ただ合体時は外す部分でもあるので、ここは思い切ってディテールアップしてしまうのもアリだと思います。
それでは、簡単ですが可動のチェックをしてみましょう。
前方のホバー部分は接続部分で本体の傾き可動が可能です。
安定しているので、表現としてはとてもやりやすいポージングだと思います。
ただ傾けた時に接続部分がすこし写真のように隙間が空いてしまうのが少し残念。
もしかするとこの可動は偶然可動しているだけで、メーカーとしては想定していない可動なのかもしれません。
またこのような可動軸も持っています。
あまり実用性のない可動ではありますが、この軸があるおかげで地面との接地がしっかりと出来るので、意外とポイントが高い可動軸です。
カウル部分は左右の半球を軸として上下に可動します。
組立説明書などの完成見本では写真上のように下した状態になっていますが、箱絵のイラストでは写真下のように上がった状態が近いです。
どちらかと言えば上がっている方が見た目はカッコいい気はするのですが、アニメの作画では下していたような気がするので、ここは好みで良さそうですね。
そして腕に変形した時に取り付ける付属パーツが写真の4つ。
両手握り手のハンドパーツと腕との関節軸、腕の先に取り付けるドリルです。
冒頭でも軽く説明していますが、アクロバンチは「発掘探査用ロボット」という設定で作られているので、このドリルは武器というよりは本当に穴を掘る為の「ドリル」と言えます。
ただ、アニメ本編ではこのドリルを回転させながら敵の戦艦に突っ込んで破壊したりしていたので、武器としての実用性はかなり高いようです。
で、腕に変形したのがこちら。
先端はドリルをつけています。
ほとんど変形過程はないのですが、タイヤを外して関節パーツと交換、カウル部分を外してシート側に移動、シートを回転移動させて、変形完了となります。
この変形状態の詳細については、いずれ記事にあげる合体状態をお見せする時にしたいと思います。
「アオシマ 1/72 バンチャー・アロー」レビューまとめ
今回のレビューは以上となります。いかがでしたか?何か参考になっていただければ幸いです。
この「バンチャー・アロー」は、バイク形状も腕形状もそれなりにちゃんとした完成度なので、あとはディテールアップ力が試されるキットだと感じました。
もちろん、そのままでキレイに仕上げてもカッコ良くなると思いますが、デカールや各部塗装をするだけでも見た目がガラッと変わると思うので、手に入れることが出来たらぜひカッコ良く作ってみてください。
他にも、旧キットの積みプラがたくさんあるので、順番にレビューしていこうと思います。気になってくれた方はぜひブックマーク登録お願いします。出来ればYouTubeチャンネルも登録していただけると嬉しいです。
ということで、次回のキットはこちら。
さて、次回は何のキットでしょうか?次のパーツヒントから予想してみてください。
今回は全部で5枚あります。後ろの画像に向かって難易度が下がります。ぜひ挑戦してみてください。
ぜひ次回のレビューもよろしくお願い致します!
それでは、次回も楽しみにお待ちください~
今回レビューしたキット
↑キットの画像をタップして「駿河屋」で在庫をチェックしてみよう!
※定価は当時価格で330円(税込み)です。
あなたも眠ったままの「積みプラ」を組み立ててみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。良ければ、記事の感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
コメント
初次見面。
アクロバンチ専門日曜へぼモデラ・あおしまぽぷらも申します。
バンチャー・アロー、仮組記事、拝見しました。勿論当方も当キットを持ってゐるので、2・3ご(誤??)意見を。
先ずは、アローのバー類、折れ易ひですよねぇ…当方の場合は、後部のロールバーが折れた事があります。しかも、真ん中からぽっきりと…。このバー類、良く見ると、断面が完全な円ではなく、パーティングラインでずれて変形して居るんですよねぇ…なので、修理はか~な~り難儀を極めます。ここは香坂きのさんもお奨めの”アロンアルファ光”等ご利用なさってはイカがかと。
後、肘になるカウル根元の半球部分ですが、ここ、アクロバンチ時のコクピットなんですよ。ですから、ここは、半球部分は本来は透明なのでは??ここは前を示す筋彫りがあるのが芸細ですよ。
そして誰も突っ込まなひのですが、キャノピーはちゃんと立ち上げられるギミックが仕込まれてをりますよ。
尚、このアローですが、サイズ的に、”合体ロボット”シリーズ(“魔神合体”とセット売り版の”合体ロボット”)のアローと互換性があり、特に前部ホヴァはこの合体ロボット版が劇中のものと同一形状なので、これを流用して改造する事も可能です(実際にロボラボJ氏がその改造をされてをりますよ。動画にも出てをりました)。
あおしまぽぷら さん コメントありがとうございます!
なかなか情報量が多いですね(笑)
ありがとうございます。作例を作る際の参考にさせていただきますね!