まいどおおきに!Akidou(@Akidou123)です!
この記事は、
という初心者の方に向けた記事です。
私、Akidouがこれまでよく見た4パターンの後ハメ方法を解説しています。
すぐに見たい方は、目次の「後ハメ加工のパターン」からご覧ください。
ガンプラの雑誌や製作記事とか見てると「後ハメ加工」ってよく目にしますが、実際自分でもやろうと思うと「・・・どこをどうしたらいいんだろう?」と初心者には難しく思えてしまいます。
僕も最初はそうでした。
製作記事を参考にして、「ここは後ハメ加工を・・・」と書かれていても「・・・どうやったらいいの?」と疑問でした。
でも、今はある程度の工作なら自分で「後ハメ加工」が出来るようになりました。
「後ハメ加工」は失敗が怖いので少し勇気がいりますが、なるべく初心者の方にも分かりやすく写真も載せていますので、ぜひ挑戦してみてください。
追記:後ハメ加工から思いついた事をnoteで記事にしました。エッセイ?ってやつですね(笑)お時間あったりご興味ある方は、ご覧ください!
そもそも「後ハメ加工」って何?
ところで突然ですが・・・
「それ、本当に後ハメ加工が必要ですか?」
「は?いきなりこいつ何言ってんの?」と思ったかも知れませんが(笑)、実際本当に必要ないのに後ハメ加工しなくちゃって思ってる人、結構いると思います。(僕も最初そうでしたよ)
そもそも「後ハメ加工」っていうのは、「塗装しやすくするために」ハメ込み式の部分を後から組み込めるよう加工することを言います。
つまり、「塗装しない(簡単フィニッシュなど)」または「さほど塗装に困らない」といった場合は、そもそも「後ハメ加工」をする必要はないんですね。
写真のようなパーツが出現したら「ここは後ハメにしないと」と考えてしまいがちですが、簡単なマスキングで対処できるなら、加工する方がリスクは大きくなります。
それでは、「後ハメ加工」のメリットとデメリットってどういうものでしょうか?
知っておくと判断基準になるかと思いますので、解説しておきますね!
後ハメ加工のメリット・デメリット
簡単にあげるとこんな感じです。
デメリットの方が多く見えますが、そもそも後ハメ加工は「パーツ毎の塗り分けが楽」ということが主な目的なので、これが最大限のメリットと思っていただいてもいいぐらいです。
他には、合わせ目消しが楽になりそうな場合も、後ハメ加工が役に立ちます。
しかし、初心者にとってはむしろデメリットの方が重要です。
まず1つ目は、関節などを後ハメする場合、下手をすると保持力が緩くなってしまうことがあります。
関節が緩くなると、せっかく後ハメが上手くいっても、武器を持たせたら保持出来なくなるので、かなり困ります。
2つ目は、後ハメ加工をしたパーツを組み込む時、パーツを押し込んで「パチッ」とハメ込むことがよくあるのですが、その力の入れ具合によってはパーツが割れたりすることもあります。
例えば、スミ入れで溶剤が誤って流れこんでしまって、パーツが割れやすくなっていることに気付かず、押し込んだ瞬間に・・・「パキッ」なんてことも(めちゃ凹みますよね)。
3つ目は、組み込む時に左右のパーツを間違ってつけてしまい、「あっ!」と気付いた時にはもう抜けなくなってしまって、無理矢理外したらピンが折れる・・・なんてこともあったり。(ちゃんと見分けが出来るように工夫はしましょう)
と思いますよね?
後ハメ加工は、本当に必要な箇所で上手くやれば、絶大な効果を発揮してくれることは事実です。
それだけ、「塗り分けが楽になる」というメリットは大きいことでもあります。
では、なるべく失敗をせずに後ハメ加工が出来るように、「後ハメ加工前にやっておきたいこと」ってなんでしょうか?
後ハメ加工の時に必ずやっておきたい事
加工する時は必ずシミュレーションを行う
これは必ずやりましょう!
思いつきで加工すると、大変なことになります(←経験談(笑)
僕は後ハメ加工をする前に必ずやるのが、パーツの片面だけで動きを見てシミュレーションをすることです。
例えば、ダボ穴にピンを差し込むパターン(写真)の時、ダボ穴がついている方のパーツを片方だけにします。(肩をばらして写真のような状態にします)
片方だけを見て「パーツをハメ込む時にちゃんとパーツは入りそうか?」「加工をするならどこを削るか?」「他のディテールなどが干渉しないか?」などをチェックします。
そうすると、どこが干渉するのか、ちゃんとパーツは入るのか、どこを加工すればいいのかなどが分かりやすくなります。
加工しようと思った箇所にはマジックで印をつけるなどすると、分かりやすいかも知れません。
一度加工してしまうと元には戻せません。
ですので、慣れてくるまでは事前のシミュレーションをしっかりと行うことをオススメします。
他に干渉する部分がないか必ずチェックする
さっきのシミュレーションする際にもありましたが、これも大切です。
表面的にみると、パーツを差し込んで組み込めるようにダボ受け側を加工するだけと思っていたつもりが、いざ差し込もうとすると差し込み口が小さくてそもそも入らない、という事もあります。
差し込むパーツ、受け止めるパーツ、これらの進路上に障害となる形状は無いか?
その障害となる箇所は削り取っても問題の無い部分なのか?
など、そういった部分をクリアすることで、スムーズな組み込みが出来るので、干渉する部分もチェックすることは大切です。
差し込んだ時にどこか干渉しているようなら、力任せにハメ込むのは止めて、どこがどう干渉していて修正しても問題は無いのかどうか慎重に見てみましょう。
加工後は必ずテストをする
超重要です(笑)
加工が出来たら、必ず本番に近い状態で差し込めるかどうかチェックしましょう。
例えばこんな感じでハメ込める場合はNGです!
なぜなら、本番の状態はおそらく合わせ目消しなども完了している為、パーツに負荷がかかるようだと破損する可能性があるからです。
適度な力で押し込むとパチッとハマるようであれば、おそらく本番でも問題ないでしょう。(個人的なアレですが、指圧マッサージぐらいの感覚です)
また、後ハメ加工をする場合、ほとんどが合わせ目消しをするパーツも含んでいるはずです。その場合、最終チェックをする際は必ず合わせ目消しをする前の状態で行います。
この時、パーツを差し込んだ時に合わせ目消しをする側のパーツの合わせ目が少しでも開くようであれば、それは上手くいかない可能性が高いです。
合わせ目が開くということは、差し込まれる側のパーツが狭いということを意味します。合わせ目消しをした後は、同じように合わせ目が開くことはないので、本番だときつくて入らないという状態になります。
合わせ目が開かずに差し込めるよう、干渉している部分を見つけたら削って対処しましょう^^
あと、チェックした後は、パーツを引っこ抜くのではなく、合わせたパーツをバラして抜き取るほうが安全です。
差し込めたからと言って、逆に(例えば引っ張って)抜き取ろうとすると、必要以上にパーツに負荷がかかるので破損の原因となります。
ただでさえ後ハメ加工をしたパーツを差し込む時は、パーツに負荷がかかるので、差し込む時は仕方ないにしても抜き取る時は、パーツオープナーなどを使ってパーツをばらして外すようにしましょう。
それでは、これらを踏まえて、よくある後ハメのパターンってどういうものがあるのか、今回は4つのパターンを考えてみました。
参考にしていただければ嬉しいです。
後ハメ加工のパターン
それでは、後ハメ加工でよくあるパターンをそれぞれ写真付きで説明します。
よくあるパターンなので、応用していただくとある程度は攻略できるかと。。。
※名称は僕が勝手につけています。(笑)
後ハメ加工タイプ1:関節差し込みタイプ

よくあるのがこの「関節差し込みタイプ」。
写真Aのピンの部分を、Bのパーツの穴に差し込んで、もう一方のAのパーツで挟み込むというパターン。旧キット(接着剤キットや1/144やFGなどの安価キットなど)によくあるパターンで、出会う確率は意外と多いと思います。
この場合、ハメ込む方向を決めてAのピンに通るようにBのパーツの一部をカットする方法で後ハメが可能になります。
例えば、写真のパーツの場合、②の赤色の部分を切り落としてピンが通るようにする感じです。
こうすることで、それぞれを塗装後にハメ込むことが出来ます。
ここでの注意点としては、Bの赤色の部分を切り落とす時、中心の穴に向かってだんだん狭くなるようにしておくこと。俗に「ハの字カット」と呼びますが、「ハ」の字の形のように入口(ハの下側)は広く、出口(ハの上側)は狭くカットすることを意味します。
こうすることで、ピンに差し込んだ後、抜け落ちることが無くなるというわけです。また、関節の緩みを抑えることが出来ます。難しそうに感じられるかも知れませんが、少しずつ調整していけば難しくないのでぜひ意識して見てください。
ちなみにこの「ハの字カット」は、ダボピンとダボ穴を加工した後ハメ加工の定番となるので、覚えておきましょう^^
あと、先の写真のような場合、肘を曲げた時に赤色の切り落とす部分が露出しないかどうかをチェックしておきましょう。腕を曲げた時に加工した部分が露出すると、ちょっとカッコ悪くなっちゃいますからね^^;
また、ピンの通り具合のチェックは必ずやっておきましょう。めんどくさくても、少し削っては差し込めるかチェック、また少し削ってチェック・・・と慎重にやると成功確率はグッとあがります。
もう一つ、気を付けたいのが「保持力」です。
ピンの周囲を囲むように設計されてるパーツの一部を切り取ることで、本来よりも摩擦が減る為、関節の保持力が緩くなります。
緩くなってしまうと、ビームライフルなどの武器を持った時に重さに耐えられず腕が下がるんですね。
実際にやってみないと分からない部分も多いので、やってみて保持力が下がるようだったら、ピンの周囲を瞬間接着剤などで若干だけ太くしてあげると気持ち保持力を強めることも可能です。
後ハメ加工タイプ2:ダボパチタイプ

ガンプラの肩などに使われるタイプで、これも旧HGUCなどの旧キットでよく目にします。
この場合、両方のダボ穴の一部を切り取り、ピンが付いたパーツに押し込むことで後ハメが可能になります。
先程の「関節差し込みタイプ」と基本的には同じ考え方ですね。
この場合、保持することがあまり多くないので、「関節差し込みタイプ」ほど保持力の心配はありませんが、肩に大型のバーニアやシールドを取り付ける場合は注意が必要かも知れません。
このタイプで気を付けたいのが「ダボ穴の破損」です。(これホント泣けます・・・)
基本的にダボ穴のプラの厚みが薄い為、無理に力が伝わると破損する可能性があります。
ダボピンの直径よりも、明らかに狭い切り欠きで力を込めると破損の可能性があるので、ピンより若干狭い状態から、テストを何度も繰り返しながら進めると失敗する確率がグンッと減ります。
経験則ですが、上手くいく時は力を「グーッ」と入れたら、結構早めに「パチッ」と差し込むことが出来ます。これが「グーーーーーッ」と力を入れても微動だにしないような時は、おそらく「ダボピンの太さよりもダボ穴の加工側が狭すぎる」のが原因です。
まったくビクともしない、または、何か反発されてる、などの感覚を指先から感じた場合は、一度止めて、切り欠きが足りないのか他のどこかが干渉しているのか、必ずチェックした方が良いです。
ここでもやはり「ハの字」にカットしておくと、よりスムーズに差し込むことが出来ますよ^^
後ハメ加工タイプ3:差し込み回転タイプ

前述の2タイプよりも見かける場面は少ないですが、二の腕などに登場するタイプです。
FGや旧キットなどでありますね。「円盤を内側に引っ掛けて回転する」タイプのパーツですね。
これは少し難易度が高くなりますが、円盤の一部を切り飛ばし受けのパーツの方は残った円盤が入る穴を開けておくと後ハメが可能になります。
写真を例にすると、①の黄色い面積を削ってハメ込んでからパーツを回転することで、Aの円盤がBの突起に引っ掛かって抜けなくなるという仕組み。
このタイプの注意点は、回転時に一番支障のない部分で差し込むように考えて加工するということ。ここでのポイントは、差し込んだ腕パーツを「回転させる」ことです。つまり「回転させないとダメ」ということですね。
例えば、腕を正面に向けた状態で差し込むように加工すると、回転させた時に腕の向きが逆になってしまいます。ということは、回転させて正面を向かせたいなら、差し込む時は腕を逆に向けた状態で差し込まないといけないということです。
数学の図形が苦手な人はチンプンカンプンかもですね・・・^^;
ポイントは「回転することでしっかりとハマる」ということなので、回転を考慮して加工する必要があります。(僕は「ありえない方向」にした状態から加工を始めます。そうすることで抜ける条件は腕を「ありえない方向」に回転した時ということですからね。)
まぁ、このパターンって実はなかなか目にしないんですけどね^^;(笑)
後ハメ加工タイプ4:素直に接着タイプ

意外と素直な解決法になるこの「素直に接着タイプ」。
要するに「後から置いて接着しちゃえ!」という方法。
どういう部分に適しているかというと、動かさない固定の箇所ですね。
よくあるのがガンダムの胸の黄色いダクトなんかもこの方法で後ハメできます。
本来なら外側の体のパーツの中に黄色いパーツを組み込んでしまうので、塗装の順番などに頭を抱えます・・・。(こういうところの塗装の塗り分けは意外と難しいんですよね)
気を付けたいのは「接着剤」。
塗装後に塗装を溶かしてしまう接着剤だと、下手をするとせっかく塗装したのに侵食してしまう可能性があるので、塗装に影響が少ない接着剤で、しかもはみ出したりしないように丁寧に接着することが大事になります。
また、接着する面も塗料が乗っていない状態を維持することが重要です。接着面に塗料が乗っていると接着剤は塗料だけにくっついてパーツはポロっと取れることもあります。
マスキングで塗料がかからないように覆っておいたり、接着前にヤスリやナイフで軽く削っておくなどの処置が大切です。
だいたい上記4パターンが後ハメ加工の代表的なものではないでしょうか?
基本的にこれらの応用である程度のパターンは回避できそうです。
そう考えてしまうのは仕方ありません。
だって、お金かけて買った大切なプラモデルですもんね。
失敗を恐れずにチャレンジしよう
こんな記事を書いている僕ですが、まだまだ後ハメ加工で悩むことは多く、作業が少し止まることもしばしばです。(難しいところはホント難しい・・・)
しかし、昔よりも今の僕の方が、実行することに躊躇いを感じなくなっています。あと、「後ハメ加工をするかどうか」の判断も早くなってきていると実感しています。(最近だと組み立てている最中に、後ハメ加工が必要な箇所を見つけたらサクッと加工出来るぐらいになってます)
それもこれも「失敗を含め加工にチャレンジした」という経験があるからです。
そもそも、「塗装が出来ればそれでいい」ので、マスキングで対応できるなら無理に頭を悩ませて(失敗するかもしれないリスクを負ってまで)後ハメ加工をする必要はないのです。
特に「筆塗り」や「簡単フィニッシュ」のような仕上げ方であれば、なおさら後ハメ加工しなくても問題ないはず。
失敗したら、そのキットが完成しなくなる可能性もあるので不安になりますよね?でも、失敗を恐れずに挑戦していけば、今回ご紹介した4パターンぐらいの後ハメ加工は余裕で出来てしまいます。
とは言え『自己責任』ですので、大事なキットで挑戦をするよりも練習用のキットを1つ買って練習してみる方が良いと思います^^
練習用でオススメのキットは「HGUC」の初期のナンバリングです。
後ハメが必要なところが多かったり、値段も手頃で失敗してもダメージは少ないです(笑)
ガンプラの高騰化で手軽に買えない値段になってますね。。。定価だけで見たら1000円以下のものばかりなので、再販などで見つけたらぜひ検討してみてください^^
僕もこれまで失敗して作れなくなった、たくさんのガンプラがジャンクパーツ行きとなりました・・・(笑)
しかし、ガンプラ作りの失敗は必ず糧になりますので、機会があればぜひ挑戦をしてみてはどうでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます^^
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。
良ければ、感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
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