そんな積みプラを一つ一つ崩していきます・・・。
積みプラ消化を兼ねてキットの紹介をしていく旧キットプラモデルレビュー記事。
今回は「アオシマ」から発売された、アニメ「勇者王ガオガイガー」に登場する「1/144 スターガオガイガー」です。
1997年に放送された「勇者王ガオガイガー」に登場する主役機「スターガオガイガー」です。
通常のガオガイガーの「ステルスガオー」に宇宙用ウルテクエンジンが追加された「ステルスガオーII」とファイナルフュージョンすることでこの姿になります。
一応、宇宙用とありますが全環境に適応しているようです。
ガオガイガーはガンダムなどと違い、大きなスーパーロボットなので1/144と言ってもかなり大きなキットとなります。
はたして完成度はどうなのでしょうか?
それでは作っていきましょう。ぜひ最後までご覧ください!
↓動画でもご覧いただけます。
キットの内容だけを見たい方は、目次の『スターガオガイガー キット内容説明』からご覧ください。
「スターガオガイガー」について
1997年に放送された「勇者王ガオガイガー」。
「勇者シリーズ」と呼ばれるアニメ(勇者特急マイトガインなど)の最終作品となるこの「勇者王ガオガイガー」は、「リアルロボット」アニメらしい「リアル志向」を取り入れたシリーズの中でも意欲的な作品となっています。
「〇〇という正義の機関が作った合体スーパーロボットと悪の軍団との対峙」というイメージの過去シリーズと違い、ストーリーやその背景など、かなり深堀りしたところまで設定が考えられており、その後のシリーズ展開も多数展開しています。
この「スターガオガイガー」は、初期主役機「ガオガイガー」の後期型と言える機体で、41話以降に登場します。
「ステルスガオー」と言う背中の航空機に「宇宙用ウルテクエンジン」と呼ばれるエンジンを2基搭載した「ステルスガオーII」と合体した姿が「スターガオガイガー」となります。
宇宙専用かと言うとそうではなく、大気圏内でも運用は可能だそうですが、空気抵抗が大きいことから通常のガオガイガーよりも運動性能は低下するとのこと。
ステルスガオーIIに装着している「ファントムリング」によって、従来のガオガイガーの攻撃技「ブロウクン・マグナム」と防御技「プロテクトシェード」が、「ブロウクン・ファントム」と「プロテクトウォール」へとパワーアップします。
また、付属の武器「ガトリングドライバー」は宇宙用「ディバイディングドライバー」という位置づけの武器。
腕部に直接取り付けるのですが、装着は左腕でないといけません。
設定では、ガオガイガーは左右の腕部から発生するエネルギーが異なっており、空間湾曲に必要なエネルギーは防御エネルギーを発生させる「左腕」に装着する必要があるとのこと。
こういった設定も「ガオガイガー」が奥深い作品と言われる所以の一つなのでしょう。
果たして完成度はどうなのでしょうか?気になるキットの説明に行きましょう。
「スターガオガイガー」キット内容説明
箱横のイラストイメージです。
ランナーは全部で9枚、パーツ数は全部で199パーツ。
ではパーツ構成を見てみましょう。
各ランナー紹介
各ランナーです。
かなり枚数が多いですが、成型色としてはオレンジ、白、黄、黒、クリアーの5色となってます。
それでも素組みでの色の再現はほぼほぼされていないので、完全再現には塗装が必須です。
また、本キットはスナップフィットなので接着剤不要で組み立てることが出来ます。
組立説明書と塗装ガイド、アンケートハガキにスプリングが2つ入っています。
スプリングは後述する「ブロウクンマグナム用腕パーツ」と「ガトリングドライバー」のギミックに使用します。
完成見本のガオガイガーを見る限り、かなりカッコイイ完成度になりそうなのですが、果たして・・・。
素組み完成
ということで、素組み完成です。
全体の形状としては悪くなく、ガッシリとした中にもスタイリッシュさが感じられて、個人的には好みのバランスではありますが、皆さんはどうでしょうか?
結構カッコいいと思うのですが・・・実はこのキット、写真では上手く伝えられない大きな弱点があるんです。
それは、「関節の保持力が弱すぎる」ということ。
それもほぼ全身。
冒頭でリンクを貼ってあるレビュー動画をご覧いただくと、そのぐにゃぐにゃ加減が分かると思いますが、この自立している写真を撮るのも奇跡的と言えます(笑)
背中のステルスガオーIIが重すぎるのが原因のように感じますが、たぶんそれ以前の問題でしょう。
その辺りはもう少し後にお話しします。
各部の形状も悪くないので、全体としても大きく崩れている印象などはありません。
ただ、合わせ目は昔のキットらしく、センターに入っているので目立ってしまいますが、一部を除けば処理をするのも簡単そうな面構成が多いと思います。
腰アーマーや胸のギャレオンの取り付けはボールジョイント接続となっていますが、これがまた弱くて、すぐにポロポロと落ちてしまいます。
そういった点を含めても、このキットの弱点は軟質樹脂(ポリキャップなど)の1点なのではないでしょうか。
胴体周りも形状はよく再現されています。まぁ少しスタイリッシュすぎる気もしますが、その辺は好みで大型化したりして手を加えてあげても良さそうです。
ヘッドパーツもボールジョイント接続なのですぐに取れてしまいますが、やはり形状としては悪くなく、ディテール等もよく再現されています。
肩の「ライナーガオー」のディテールも素晴らしいのですが、ヒケが目立つ箇所が多いので、ディテールを消さないようにヒケ処理をしないといけないので少し難しいパーツになりそうです。
ギャレオンのパーツも、口の内部までディテールが入っていて、かなり気合が入ったキットだと感じました。
牙や鬣などもしっかりと再現されていますね。
ちなみに顎は開閉します。
奥に見えている黒い部分が開閉時に使うポリパーツですが、ここも若干ですが取れやすくなっています。(他に比べるとまだしっかりとしていますが)
問題となる「膝関節」です。
この膝関節がぐにゃぐにゃして立たない問題個所の1つです。
本キットをしっかりと立たせてカッコ良く飾りたいという方は、この膝の関節の改造が必須です。
写真では奇跡的に自立していますが、かなり前に重心をかけているのでただ立たせているだけと言えます。
各部の可動域もそこそこ良く、スタイルも悪くないので、構えたポージングで立たせてみたいという方は、ぜひ本気で改造に挑戦してみましょう。
ある意味で有名なキットなので、ネットでは改造例なども多くあると思います。ぜひ参考にしてみてください。(このブログでもいずれ挑戦する予定です)
ステルスガオーIIのサイドについているウルテクポッド。
接続方法が翼を直接差し込むという強引な取り付け方ではありますが、その点以外は形状、ディテール、表現、ともに素晴らしいと思います。
特に先端のクリアーパーツによる再現は、このキットで注目されるポイントだと思うので、ちょっと手間ですが磨き上げた方が良さそうですね。
しっかりと内部の再現もされているので、情報量もバッチリです。
ただ、本来はクリアーではなくクリアーグリーンなので、塗装しないと雰囲気が出ないのが少し残念ですね。
塗装が出来る環境の方はクリアーグリーンを調色して塗装するとかなり印象も変わると思います。
こちらが「ガトリングドライバー」です。
先端の三股の部分は開閉ギミックがあるので、展開可能。
差し込み側基部には、先端全体が可動するようにバネが仕込まれています。
ただ、可動と言ってもバネにより戻るので、あくまで動きの再現をしているだけと言えますね。
接続する際はハンドパーツを外して差し込むことで装着できます。
ただ肘のポリキャップも強くは無いので、やはり装備しても先端が地面に向いてしまうのは仕方ないですね。
ハンドパーツは全部で6種類付属します。
通常の平手と握り手が両手分、プロテクトウォール用の左手が1つと、必殺技「ヘルアンドヘブン」専用の両手パーツが1つ。
もちろん「ヘルアンドヘブン」の再現も可能。
ただ、写真のように手首の隙間が気になってしまいます。
これは再現するためのパーツがあるだけ嬉しいと思うぐらいが丁度良いですね。
ステルスガオーIIのウルテクポッドに装着している「ファントムリング」を外し、手首と専用のクリアパーツを組み合わせることで、「ブロウクン・ファントム」と「プロテクトウォール」を再現することが出来ます。
本来はリングが手首の周囲に浮いているのですが、その再現に使われているのがサークル状のクリアーパーツです。
この表現は素晴らしいと思います。
また上腕の別パーツが付属しており、ブロウクンマグナムを再現するギミックパーツとして腕に取り付けることが出来ます。
上腕(白いパーツ)に押し込むようなボタンがあるのが見えると思います。
これを押すと・・・
前腕が飛び出すという仕組み。
上腕の内部にはスプリングが仕込まれていて、腕部との接続に専用のピンを使うことで、ボタンを押すと飛び出すというギミックになります。
昔のプラモデルではこういう「ギミック」が仕込まれているプラモデルが多かったです。
それこそガンプラの「BB戦士」なんかは、ライフルなどの弾が飛び出すギミックが入っていたもので、BB戦士の名前の由来にもなっています。
この時代のプラモデルで敢えてこのギミックを仕込んでくれた、「アオシマ」のプラモデルに対する考え方を感じることが出来る、とても良いギミックですね。
ただ、難点としては「スムーズに飛んでくれない」ということ(笑)
ちなみにステルスガオーIIは単独で飛行することが可能なのですが、ハンドパーツも一緒に装着して飛行します。
その際の装着用アタッチメントも付属パーツとしてついてきます。
こういう細かい部分もちゃんと再現する為にパーツを用意してくれている点は嬉しいですね。
「アオシマ 1/144 スターガオガイガー」レビューまとめ
今回のレビューは以上となります。いかがでしたか?何か参考になっていただければ幸いです。
この「スターガオガイガー」は、自立できないぐらい関節が弱いけど、プロポーションやディテールなどは当時としても十分カッコイイと思えるキットだと感じました。
今ではバンダイさんからRGシリーズの「ガオガイガー」が発売されていますが、入手も困難なので「ガオガイガー」が作りたいという方は、このアオシマガオガイガーも視野に入れてみてはいかがでしょうか?
ただ、ちゃんと飾ったりしたいという方は、かなり覚悟を決めて本気で作り込む気合が必要なので、ぜひ製作技術を試すつもりで、入手してみてはいかがでしょうか。
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他にも、旧キットの積みプラがたくさんあるので、順番にレビューしていこうと思います。気になってくれた方はぜひブックマーク登録お願いします。出来ればYouTubeチャンネルも登録していただけると嬉しいです。
ということで、次回のキットはこちら。
さて、次回は何のキットでしょうか?次のパーツヒントから予想してみてください。
今回は全部で5枚あります。後ろの画像に向かって難易度が下がります。ぜひ挑戦してみてください。
ぜひ次回のレビューもよろしくお願い致します!
それでは、次回も楽しみにお待ちください~
今回レビューしたキット
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※定価は当時価格で4,400円(税込み)です。
あなたも眠ったままの「積みプラ」を組み立ててみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。良ければ、記事の感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
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