そんな積みプラを一つ一つ崩していきます・・・。
積みプラ消化を兼ねてキットの紹介をしていく旧キットプラモデルレビュー記事。
今回はアニメ「伝説巨神イデオン」に登場する「AOSHIMA」から発売された「1/600 ザンザ・ルブ」です。
劇場版「伝説巨神イデオン 発動篇」に登場した、バッフ・クランの重機動メカで、ガンガ・ルブの発展系として作られたのがこの「ザンザ・ルブ」です。
これまでの重機動メカとは少し違った外観をしていて、曲面で構成されている為、異星人のメカらしい独特な質感を再現できている機体だと思います。
劇中ではカララ・アジバの姉「ハルル・アジバ」が搭乗し、イデオンに戦いを挑みましたが、残念ながら敗れてしまいます。しかし、このザンザ・ルブから脱出艇に乗り、そのままソロ・シップに取りつくというファインプレーを見せてくれます。
さて、このキット、1/600キットの中ではTOPを争う程大きな重機動メカです。
はたしてどんな作りなのでしょうか?作っていきましょう。ぜひ最後までご覧ください^^
↓動画でもご覧いただけます。
キットの内容だけを見たい方は、目次の『ザンザ・ルブ キット内容説明』からご覧ください^^
「ザンザ・ルブ」について
富野由悠季監督の作品「伝説巨神イデオン」の劇場版「伝説巨神イデオン 発動篇」に登場した重機動メカ。
とても大きなメカで、サイズ感としてはイデオンと同等かそれ以上。
重機動メカ「ガンガ・ルブ」の発展系の重機動メカで、両腕と3本脚という共通点を持ち合わせています。
両手には近接戦闘用の格闘用クローが装備されており、その他に高速加粒子ランチャーや速射加粒子ランチャー、ミサイルポッドなどを装備しています。
冒頭でもお話しましたが、全身のほとんどを曲面で構成された独特な形状をした重機動メカで、一度目にするとその姿は忘れられません。
ちなみに全身が白を基調とした色になっているのは、バッフ・クランにおける「白旗(徹底抗戦)」を意味するものだそうで、バッフ・クラン終盤の重機動メカとしては、まさに「決戦兵器」と言える機体だったのかも知れません。
また、そのザンザ・ルブに搭乗したのが、カララ姉さんの姉であり「ハングの武人」と呼ばれる「ハルル・アジバ」というのが、この機体の印象をさらに強く残してくれるものでした。
しかし、残念ながら、それほどの状況を以てしてもイデオンには勝つことが出来ず、最終的にはハルルは脱出艇に乗ってザンザ・ルブから脱出することになります。
ただ、その後は脱出艇でソロ・シップに潜入することに成功し、ソロ・シップクルー達を追い詰めます。やはり「ハルル・アジバ」は凄かったというわけですね^^
そんなザンザ・ルブをアオシマが1/600スケールでキット化という事ですが、果たして完成度はどうなのでしょうか?気になるキットの説明に行きましょう。
「ザンザ・ルブ」キット内容説明
「伝説巨神イデオン」に登場したバッフ・クランの重機動メカ「ザンザ・ルブ」をアオシマがキット化したプラモデル。
ランナーは全部で6枚、パーツ数は全部で75パーツ。
ではパーツ構成を見てみましょう。
各ランナー紹介
各ランナーです。
完成状態でかなり大きくなるキットですが、全部で75パーツとパーツ数は意外と少なく、特殊な形状をしているザンザ・ルブを見事にキット化出来ている点は、当時のアオシマキットの凄いところだと思います^^
もともとディテール等が少ない重機動メカではありますが、形状的に一体成型で作る必要がある部分も多く、さらに1/600スケールという大きさの為、ランナーによっては1枚で大きなパーツが2つしかついていないものもありますね。
重機動メカでおなじみの斑点模様の部分は、クリアーパーツとして用意されています。
ポリキャップと接着剤、ビスが2つ付属しています。(右上の板状のものは入っていましたがキットとは関係なかったみたいです(笑))
ポリキャップ自体もまだ当たり前になっていない時代だったと思うので、組み込み方も今のガンプラのように左右にピンなどもなく、パーツの間に挟んで固定するタイプばかり。
そんな中、中央に見える球体のものは左右の脚の付け根に取り付けるもので、「ポリボール」と言ったところでしょうか?上下の半球体を合わせて球体にしたものを、付け根に仕込むのですが、この球自体がパーツの内部で回転することでボールジョイント的な可動が可能となるわけですね。
これはこれで強引な感じもしますが、当時は色々と試行錯誤されていたことが分かる面白い部分です^^
ビスが2つ付いているのは、この球体を仕込んだ脚のパーツをしっかりと固定する為に使用するものです。
組立説明書と塗装ガイドとアンケートはがきです。
組立説明書も大きくアオシマイデオンキットの中では組立工程も多いキットなので、シリーズの中では難しい部類に入るのかも知れません。
塗装に関しては、ほとんどが「つや消しホワイト」と「ホワイト」なので、いろんな意味で”大変そう”なキットだと思います(笑)
素組み完成
ということで、素組み完成です。
動画ではティッシュ箱を並べて置いて比較してみましたが、大きさ的におよそ24,5cmぐらいはあるんじゃないでしょうか?
それにしても、いつみても変わった形をしていてカッコイイです^^
プロポーションもアニメのイメージとほとんど大差は無く、バランスも悪くない良いキットだと感じました。
横から見るとこんな形だったんですね^^;(て言うか3本脚の必要ある?!って気もします)
1色しか無い成型色も、そもそもほぼ1色で占めるザンザ・ルブでは、それほど違和感も感じません。
「大きさ」と「重さ」、これらはポージングにおいても(悪い意味で)大きく影響しており、このキットの存在感と引き換えに可動を犠牲にしている印象が強いですね。
この「頭部(?)」辺りの作りはとても素晴らしく、アニメなどのイラストではイメージしづらい構造がしっかりとプラモデルで再現されているので、「こうなっているのか~」と感動する部分です。
唯一のクリアーパーツである斑点模様のパーツはここに使われています。
ちなみに後述しますが、ここは回転するように出来ています。
胴体から伸びる前足へのアプローチも素敵です。
こんなに曲面で構成された複雑なフォルムをキット化出来ているのは、ホントに凄いと感じる部分ですよね~
と言っても、さてこれ「プラモデル」として見た時は結構問題点も多いので、ここからはその辺も見ていこうと思います。
前足の構造はとても独特で、足先から膝までカーブを描いて伸びているパーツで中心のパーツを挟み込むという形状です。
この脚先が大きく重いので、膝関節などは曲げてもしっかりと保持してくれません。
それは後ろ足も同じで、若干だけ前足よりも小さいですが、基本的にこちらの脚の方がよく動くのだと思うので、そう考えると影響が大きいのはこちらの後ろ足2本ではないでしょうか。
ちなみにポリボールの可動が仕込まれている脚は、この後ろの2本脚の付け根です。
背面には大型ブースターが計5つあります。
どれも本体側のパーツに直に接着するのですが、パーツ同士が触れる面積が小さい為、接着してもすぐに取れてしまいます。
接着面の擦り合わせや接続方法に工夫すると安心です。
また、見ていただいてお分かりの通り、合わせ目がガッツリとブースターの中央を横切っています。
そのまま合わせ目消しをしようとすると、内部のヤスリ掛けが非常に大変なので、ここも何かしら工夫をしてみると良い部分ですね^^;
そして、下から見上げたザンザ・ルブですが、後ろ両脚のビス止めをしている部分がコチラ。
ビスの少し上にボディと接続している球体の関節部分があるのですが、この内部にポリボールが仕込まれているので、その反発からパーツ同士がしっかりと合いません。
その為のビス止めが必要なんですね。しっかり合わせ目を消してビス止めもしっかりすれば、ネジ部分はパテなどで埋めてしまってもいいと思います。(ただしビスを外せなくなります)
球体の関節なので、後ろ両脚の可動はかなり広くなると計算された作りなのでしょうが、実際動かすとなると、プラとポリボールとの摩擦であまり上手く回りません・・・。
正直なところ、工作できる方ならボールジョイントなどに差し替える方が良いと思います。
ザンザ・ルブの可動に関して
ザンザ・ルブの可動ですが、頭部のこの写真の上側が、中心を軸に回転します。
360度回転が可能ですが、軸となる部分の緩みのおかげで軽い力で回転してしまいます。
また、頭部には両腕が生えており、この腕が重いせいで少し傾けると、腕が落ちる影響で頭部も「ぐるんっ」と回転してしまいます(笑)
例えば、頭部と胴体をひねったようなポージングをしたい場合などは、この頭部の回転が理由で上手くポーズを決められないと思うので、軸をきつくするか、可動軸そのものを自作するなどで対処が必要です。
腕には肘にあたる関節と付け根部分に可動箇所があります。
付け根の部分はぐるっと回転し、肘の角度はだいたい90度曲がるぐらいですね。
動きの雰囲気からして、カニのようなイメージです(笑)
あと、指先が「格闘クロー」となっていて、開閉ギミックが施されています。
これにより、クローの表情がつくので、よりポージングに活かすことが出来るというわけです。
ただ1点、残念と言えば、クローの内側は肉抜きされているので、開くと薄っぺらい感じが目立ってしまう点。
脚の膝関節は写真のような可動域で、およそ90度というところでしょうか。
付け根で回転することが可能なので、かなり後ろにまで脚を上げることも可能です。
一応「飛行形態」というものをとってみました。
とくに難しい工程も無く、簡単に変形できたので、可動域に関しては概ね問題は無いと思います。
ただ、この飛行形態をとったとしても、自立しないので手で押さえておかないといけないんですよね^^;
この大きさなので、ディスプレイスタンドも自作しないと重さを支えきれないと思うので、飾りたいと思っている方は、何かしらで支える方法を考えておくと良いかも知れません。
このように足裏のディテールは用意されていますが、これはこれで本体の設定通りだとは思うのですが、やはりちょっと寂しい感じはあります。
が、前述した通り、スタンドで飾れないとなると足裏を見ることもあまり無くなるので、特に気にならない方はキットのまま仕上げても良いと思います。
「アオシマ 1/600 ザンザ・ルブ」レビューまとめ
今回のレビューは以上となります。いかがでしたか?何か参考になっていただければ幸いです。
この「ザンザ・ルブ」は、ザンザ・ルブの独特なフォルムや巨大な圧倒感を見事に再現したキットですが、ポーズやディスプレイをするにはかなり大変なキットだと感じました。
当時で考えると、この完成形の大きさはかなり大きい方だと思いますが、どうなんでしょうか?他にもう少し大きい重機動メカもありますが、1/60のドムなんかも同じぐらいの大きさはあるかも知れませんね(笑)
もしご覧になられた方で、中古ショップなどで見かけたら(置き場所さえ困らなければ)是非購入して作ってみてください^^
ということで、他にもアオシマイデオン旧キット、まだまだレビューしていくので、気になってくれた方はぜひブックマーク登録お願いします。
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ということで、次回はこちらのキット。
さて、このパーツはいったい何のキットのパーツでしょうか?
ヒントは「○○○ッ○ァァァ!」と叫ぶアレです!原作知っている方は余裕で分かりますよね^^予想しながらお待ちください!
それでは、次回も楽しみにお待ちください~
今回レビューしたキット
↑キットの画像をタップして「駿河屋」で在庫をチェックしてみよう!
※定価は1,650円(税込み)です。購入の際の価格にはご注意ください。
あなたも眠ったままの「積みプラ」を組み立ててみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。良ければ、記事の感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
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