まいどおおきに!Akidou(@Akidou123)です。
こちらの記事は、塗装後に出来た合わせ目のひび割れに対するリカバリー方法をご紹介します。
合わせ目消しも順調に終わり、塗装も完了、デカールを貼って、トップコートまでかけて、
「さぁ最後は組み立てるだけ!」
って時に、パーツをハメ込んだら・・・・「パキッ」
もうショックですよね。
僕も今回は「HGUC 1/144 ガンダムマークII ティターンズカラー」を作っている時に同じ現象が起こり大変ショックを受けました。
しかし、せっかくの失敗なので、リカバリーする方法を紹介して少しでも同じ現象で困ってる人の役に立てればと思い、記事にしようと思います。
あくまで「Akidou流」なので、参考にしていただければと思います。
動画で見たい方はコチラから。
まず現状と理由を理解しておく
今回、僕のパーツでは上記2箇所の合わせ目が割れました。
原因は、ビームサーベルラックのパーツを後ハメ出来るようにしたつもりだったのが、はめ込む時にバックパック側に拡がろうとする力が働き、はめ込んだと同時に「パキッ」と音を立てて合わせ目にかけて割れが入りました。
この「現状」と「理由」を理解しておくことは、ホントに大事です。
何かをした(今回はパーツをはめた)から起こったことは、「回避できた」ということだと思います。
次に同じようなパターンの時に気を付けると、似たような事故は未然に防ぐことも可能です。
「うわぁ~最悪・・・」
とテンションが下がるのはもちろんですが、落ち着いて「何故起きたのか?」「何が悪かったのか?」を考えてからリカバリーに取り掛かりましょう
リカバリーしなくてもいい!
というか、別に「リカバリーしなくてもいい!」という方は、それでもいいと思います。
前述した「原因」を理解していれば、次から気をつければいいだけですし、自分の中で「これでもいいや」と思える方は、苦労を買ってまでリカバリーしなくてもいいと思います。
実は今回、僕のマークIIもビームサーベルラックを動かさなければ目立たない割れでした。
しかし、一応メルカリで出品する予定ですので、「最低限そこだけはちゃんと作らないと」と自分の中で思ったから、リカバリーをすることにしました。
個人的に飾るだけのマークIIなら間違いなくやっていません(笑)
リカバリー開始
ということで、リカバリーの開始です。
手順としては、「塗装を剥がす」⇒「合わせ目消し」⇒「サフ」⇒「塗装」⇒「トップコート」の順に行います。
1.塗装を剥がす
耐水ペーパーの400番を水研ぎすることで、トップコートと塗膜を剥がします。
この「水研ぎ」とは、耐水ペーパーに水を付けてヤスリ掛けすることです。
こうすることで、塗膜の削りカスがペーパーに詰まりにくくなる為、作業効率があがります。
気持ちとしては「ヒビ割れのところだけ」と、小さくヤスリ掛けしたくなりますが、思い切って広めにヤスリ掛けした方が楽です。
それに、塗膜の段差というものが少なからずあるので、一部だけを削るよりも、一面ぐらいのつもりでヤスリ掛けした方が、結果的にキレイに見えます。
2.合わせ目消しをする
ヤスリで削って、成型色が見えてきたら、「合わせ目消し」を行います。
すでにほかの部分が接着されているので、ここでは「流し込み接着剤+瞬間接着剤」の方法で合わせ目消しをしましょう。
【ガンプラ初心者向け】パーツ同士の合わせ目の消し方の記事にやり方が載っているので、知らない方はこの記事を参考に挑戦してみましょう。
ただし、瞬間接着剤を盛った後の「硬化スプレー」は注意が必要です。
周囲に塗装された箇所があるので、使わない方が無難です。
(何も影響はないかも知れませんが、塗膜が溶けたりしたらまたリカバリー作業が増えますからね・・・)
瞬間接着剤が自然に乾燥したら、ペーパー掛けをして慣らします。
400番⇒600番⇒800番⇒1000番ぐらいまでかけて、合わせ目が消えていたらOKです。
3.サフを吹こう
ここでサフを吹きます。
ただし、周囲の塗装されているパーツに必要以上にかからないように、可能な限り「マスキングテープ」を貼ってからにしましょう。
2.でヤスリ掛けした部分全てにサフが吹ければいいので、その周囲まではマスキングテープを貼った方がいいでしょう。
(多少ぐらいなら塗装した部分が含まれても何とかなります。予想もしないところにサフがかかる事もありますからね。)
サフを吹いた後は、ヒビ割れの修正が上手く出来てるかチェックします。
問題がないようであれば、次はいよいよ塗装です。
4.塗装しよう
やっと塗装までたどり着きました。
ここまでは、「作業時間+サフの乾燥時間」ぐらいで出来るので、一気に作業は出来ますが、塗装以後はしっかりとした乾燥時間が必要です。
ここで慌てると、またリカバリーのやり直しという事もあり得るので、ソワソワしてる方は一度休憩するなどしてから作業に取り掛かりましょう。
(僕は一旦手を止めてアニメを見ました(笑))
サフが乾燥したら、そのまま塗装に入ります。
ここで気にして欲しいことが「完成した塗装面」と「今吹いた塗装面」では、色合いが違う可能性が高いということです。
同じ塗料を使っているのに、今吹いた面は彩度が高く見えることがあります。
もしつや消し仕上げの場合、それはおそらく、完成した方の塗装面にはトップコートが吹かれているから。
トップコート(特につや消し)は、塗装面の彩度が若干落ちます。(彩度が落ちる=暗くなる)
例えば、今回のマークIIは、塗装した面は周囲の色と見比べると若干「明るいグレー」という感じの色になりましたが、乾燥させた後は周囲とほぼほぼ同じ色に見えました。
要するに、「若干色が違うように見えるけど乾燥してから見比べましょうね」ということですね。
しかし、これは「調色をした同じ塗料」を使っていることが前提です。
前回調色した時と、「同じ色」を「同じ分量」で「同じように調合」して作った塗料を使う場合はかなり注意が必要です。
と言うのも、調色に関しては溶剤の量や顔料の量などの関係で、まったく同じ色を作るのは至難の業だからです。
こういう時の為にも、↓のような空き瓶をいくつか用意して、多めの量で塗料を作って置いておきましょう。
だいたいのキットは6色前後のカラーリングなので、セットで買ってしまうと楽ですね。
5.デカールがある場合は貼りましょう
4.の塗装がしっかりと乾燥したら、必要な場合、デカールも貼り付けましょう。
僕も、今回修正する2箇所のうち、1箇所はデカールも貼っています。
デカールも1.のヤスリ掛けで一緒に落としてしまっているので、この段階でもう一度貼りましょう。
つや消し仕上げで段差消しをする場合、6.に進む前に、クリアーをデカールに何度か吹き付けて、乾燥したら1500~2000番のヤスリで軽く表面のクリアーを慣らしておきます。
今回のマークIIもデカールの段差消しはしています。
6.トップコートを吹こう。
最後にトップコートを吹きます。
この時点で、4.で貼っていたマスキングテープは取り除きましょう。
貼ったまま吹くと変な段差が出来あがってしまいます。
つや有り、つや消し、どちらにしても、今回塗装した部分を中心に周囲と馴染ませる感覚で吹くようにしましょう。
あとはしっかりと乾燥させればリカバリーは完了です。
お疲れさまでした。
塗装後のひび割れリカバリーまとめ
いかがでしたか?何とかなりそうでしょうか?
今回のように「完成後」に起こる問題は、モデラーにとって冷や汗ものでとてもショッキングな事ですが、ちゃんと時間をかけてリカバリーをしてあげると、だいたいの問題が修復できます。
もちろん、めんどくさいことや大変な時間を取られることもあると思います。
そういった時は、最初にも話しましたが、「リカバリーしない」という選択肢だってアリなんです。
なんだったら、もう1体同じキットを買いなおして、作ってみてもいいでしょう(笑)
しかし、リカバリーが出来るようになると、モデラーとしても強くなれるというか、上手くなっていくと思います。
「失敗した時こそ成長のチャンス」と前向きに捉えてリカバリーに挑戦すると、完了した後はまた違った達成感が味わえます。
ぜひ挑戦してみてください。
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