何か能力を一つ身につけることが出来るなら、「カッ!」と目を見開いたら表面処理が一瞬で終わる能力が欲しいAkidou(@Akidou123)です。
それぐらい、ガンプラの表面処理って大変なんですよね^^;
皆さんはどこまでやっていますか?
僕は、だいたい800番ぐらいまでヤスリ掛けしてから、1000番のサーフェイサーで仕上げています。(最近は1200番で仕上げる時もあります)
特に最近始めた初心者の方にとって、表面処理って「え!全部のパーツにそんなに時間かけるの!?」って印象だと思うんですよね。
RG(リアルグレード)なんて、あんな小さなパーツいっぱいで、考えただけでもう・・・。
と、いうことで、
「ヤスリ掛けした後にサーフェイサーを吹いた時、どれぐらい表面がキレイになるのか?」
という部分にフォーカスを当てて、こんな検証をしてみました。
動画の方がキズの付き方が良く分かると思いますが、ここでは動画の補足として、記事にしてみたいと思います。
結論としては・・・
おそらく、この結論が一番最低限のラインでしょう。
もちろん、個人個人で許容範囲も違うし、感じ方も違うので一概にこの結論が正しいとは言えません。
その辺りは、下記の検証結果(上記の動画の内容をかいつまんだ記事)をご覧いただき、
という最低限のラインを調べてみましょう。
使うのは溶きパテじゃないとダメ!?
今回、検証で使用しているのはエアブラシ用に発売されている「サーフェイサー瓶入りタイプ」というもので、俗に言う「溶きパテ」と呼ばれるものです。
そんなことはありません。実は缶で売っているサーフェイサーは希釈度は違えど中身は同じです。
瓶入りと缶どちらも、500番、1000番、1200番、1500番(色つき)がタミヤから発売されてますね。
どちらでも表面処理との関係は同じです。
もちろん、無塗装派の方には必要ありませんし、塗装派でもサーフェイサーしない派(モデラーには色んな派があるんですよね)の方にも必要はありません。
しかし、下地を処理する人にとって、この「表面処理」と「サーフェイサー」の関係性は非常に重要です。
ヤスリ掛けをする番手とサーフェイサーの番手を考えて行わないと、ヤスリ掛けの意味が無くなることもあれば、逆もまた然り。
ただ、今回の関係性を理解すると、必要以上にヤスリ掛けをする必要が無くなるので、かなり時間を短縮できます。
実は僕も昔はそうでしたが、教則本やノウハウの受け売りで、400⇒600⇒800⇒1000番とヤスリ掛けして1200番サーフェイサーを吹いて、そこから表面をしっかりとチェックしてキズがあったら埋めて、また同じ番手でヤスリ掛けして・・・を繰り返していました。
そりゃあ、時間かかるわ・・・って感じです(笑)
「模型作りはコツコツと」っていうのは、こういうところからでしょうね(笑)
結局使うサフは#1000サフがいいの?#1200サフがいいの?
これについては、おそらく賛否の分かれるところだと思いますが、ぶっちゃけ僕の感覚から言うと「#1000も#1200もそれほど変わらない」と感じています。
とは言え、#1200の方が表面は綺麗に感じるので、多少の違いはあると思いますが、通常の塗装完成品を目指すのであれば、その違いは本当に「気になるかならないか」の違いだと思います。
まず粗い#500と滑らかな#1500を考えてみます
こちらの写真は、#1500のブラックサーフェイサーで仕上げたもの。
プラ板を縦にブロック毎に分割し、左からそれぞれ#320、#400、#600、#800、#1000の番手までヤスリ掛けしました(大きい番手は番手の低い順からヤスリ掛けしています)。
そこに#1500のサーフェイサーを吹いた場合、表面はどのように見えるのか?ということですが、ごらんの通り、#600辺りまでは光の反射等でキズがしっかりと確認できますが、#800と#1000はほとんど気にならない程度に仕上がっています。
つまり、番手の高いサーフェイサーを吹くなら、ヤスリ掛けも番手の高いところまでしないと意味がないということです。
では、逆に番手の低いサーフェイサーを吹くなら、下地処理は番手の低いヤスリまでしか使わなくていいのか?と言うと、結果としては少し意味が違ってきます。
仮に上記のプラ板に#500のサーフェイサーを吹くとします(今回検証していなくてすいません・・・)。番手の関係性で行けば、#400のヤスリ掛けで吹いてしまえばキズは埋まるということになります。逆に#600以上のヤスリ掛けは過度なヤスリ掛けとなります。
確かに#400のヤスリキズは埋めてくれるのですが、#500サフそのものが粗い為、仕上がりの表面は#1500サフほどキレイではなく、むしろ荒々しい仕上がりになってしまいます。
つまり、#500サフはキズは埋めるけど荒々しい表面、#1500サフはキズは埋まりにくいけど滑らかな表面、という解釈が出来るわけですね。
では本題、#1000と#1200のどちらがいいのか?
上の写真は、#1200と#1000のサーフェイサーに黒を上塗り塗装したものの比較写真。(黒はキズが見えやすいように塗装しています)
どちらも#600までヤスリ掛けしたゾーンのキズが微妙に見える程度まで消えています。
つまり、#800までヤスリ掛けすればほとんどキズは見えないということになります。この写真からも分かる通り、どちらもほとんど大差はありません。
ということは、これ以上は「個人によってどちらが好みか」に左右される領域に入ってきます。
個人的には#1200の方が仕上がりは綺麗になる気がするので、僕も最近は#1200で仕上げるようにしています。
ここまでのことからも「どこまでの番手でヤスリ掛けをすればいいかは仕上げに使うサーフェイサーの番手によって違いはあれど、ほとんどの場合#800までのヤスリ掛けでカバーできる」ということが分かります。
仕上げ方によっては#1500が必要になる時もある
では、#1500サフはどういう時に使えるのか?という疑問が浮かぶと思いますが、これは「鏡面仕上げ」や「メタリック仕上げ」の時に必要になります。
要するに「反射」を重要視する仕上げ方ですね。
これらの仕上がりは光の反射がとても重要になる上に、使用する塗料が透過性のあるものが多かったりして、キズが目立ってしまう場合が多いです。
そのような場合、#1500のヤスリ掛けまでした上で#1500サフを吹くぐらいでも「最低限」と感じるぐらいです。
人によってはサフすらも使わず#2000までヤスリ掛けをして、パーツ自体をピカピカにした上で塗装をするやり方の人もいます。(やり方は人それぞれなのでどれも間違っていません)
今回の検証目的とは意図が違うので、深くは追及しませんが、「鏡面仕上げ」や「メタリック塗装」などは、さらに下地処理が重要な工程になるということだけでも覚えておいてもらえるといいかなと思います^^
まとめ
ガンプラの表面処理として、どこまでヤスリ掛けをすればいいのか?ということで言えば、
といった感じでしょうか。( もちろんこれは「個人的差」があります)
つまり、#400⇒#600⇒#800とヤスリ掛けをして、#1000(または#1200)のサーフェイサーで下地処理をして塗装をすれば、ほとんどキズは気にならない程度に仕上げることが出来るということ。
ちなみに、塗装をする際の塗膜にも若干のキズを埋める効果はあり、ヤスリ跡程度のキズであればサフの時点で見えていても塗装すると見えなくなることもあります。(ナイフキズなどは埋まりません)
さらに仕上げのトップコートでも「つや消し」で仕上げる場合、細かいキズは分からなくなります。
最終的には自身で「これ!」といえる仕上がりを見つけることが大切なので、そういう時は安価の同じキット(例えばHGジムとかSDキットとか)を2つ買って、一方を「600番ヤスリに1000番サーフェイサー」、もう一方を「800番ヤスリに1200番サーフェイサー」のように仕上げて、同じ色を塗って比較してみることが一番良い方法だと思います。(2つのキットじゃなくても、右足左足で変化をつけてもいいですね)
僕が今回こういう検証をしたのも、「ハウツー本で読んだこと」や「人から聞いた話」だけで「これがいいらしい」としていた事を「らしい」で終わらせたくなかったからです。
実際自分でやって、見て、分かることがあるので、ご興味ある方は、ぜひ同じような検証をやってみてください^^
ということで、今回はここまでです。
先程書いた通り、トップコートをかけた時も傷の見え方は変わると思うので、その辺りの検証も後日追加したいと思います~
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。良ければ、記事の感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
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