まいどおおきに!Akidou(@Akidou123)です。
今回はパーティングラインの処理について書いていきます。
と、思っている方へ向けた記事なので、ぜひ参考にしていただければと思います。
さて、「パーティングライン」とは、パーツの表面についている線のようなスジのことを言います。画像は後ほど紹介しますので、すぐに見たいかたは目次の「パーティングラインの処理」からご覧ください。
キレイに仕上げようと思うと、このパーティングラインはなるべく処理したいポイントです。
慣れると「パーティングライン処理」はそこまで難しい処理ではないので、ゆっくりと慎重にチャレンジしてみてください!
そもそも「パーティングライン」って何?

写真のパーツは、1/144のデュエルガンダムに付属するビームライフル。このライフルの中心に線が入っているのが分かると思います。これが「パーティングライン」です。
このパーティングラインは、パーツを製造する工程で入ってしまうもので、プラモデルのパーツを製造する際の「金型」の隙間にはみ出た樹脂が線のように入る為に発生します。
例えて言うなら「たい焼き」をイメージしてもらうと分かりやすいです。
「たい焼き」って片面と片面の金型を合わせて作られてますよね?焼いて出来上がった「たい焼き」の尻尾やお腹に薄いパリッとした「はみ出し部分」が付いていることがあります。これがプラモデルでいうところの「パーティングライン」になるわけです。
ガンプラなどのプラモデルも、同じように2つの金型を合わせてそこに樹脂を流して作っているので、隙間にはみ出た樹脂が固まってパーティングラインになるという仕組みです。
これはつまり、『実際の機体のデザインには無いライン』となります。
パーティングラインは処理した方がいいの?
では、「なぜパーティングラインは処理した方がいいのか?」
それは、完成した時の見栄えが良くないことが一番の理由だと僕は思います。
先述したように、パーティングラインはパーツの成型時に発生してしまうもので、メーカーもなるべく分からない部分に出来るように考えているとは思いますが、どうしても回避できない場合もあります。
その為、目立つ部分にパーティングラインが入ってしまったりするのです。
塗装で仕上げたり、簡単フィニッシュで仕上げる時でも、このパーティングラインが処理されているだけで、見栄えが全然違ってきます。
とは言え、作り手のあなたが気にならなければ処理しなくてもいいですし、そもそも最近のガンプラは、ほとんどパーティングラインが出ないように作られています。パーティングラインと出会う可能性が高いのは、「旧キット」や「低価格で簡単な構造のモデル」です。
旧キットのような、複雑なディテールがないガンプラに限って、パーティングラインが入っていると尚更目立ってしまいます。
ほんの少しの手間で、キレイに仕上がる工程なので、パーティングラインを見つけたらぜひ紹介する方法で処理してみましょう!
パーティングラインの処理に必要なもの


左から、デザインナイフ、鉄ヤスリ、スクレーパー(先端部分)です。どれを使っても良いのですが、結局デザインナイフが一番慣れると楽だと思います。
パーティングラインの処理はいくつかの方法があり、方法によって使うものが違ってきます。
・デザインナイフ
・鉄ヤスリ(ペーパーヤスリでも可)
・スクレーパー
この中で、個人的に最もオススメなのが「デザインナイフ」です。
理由は、デザインナイフが最もよく使う模型用工具でもあり、値段も安く、刃も替えることが出来るので、結局使いやすいからです。
棒ヤスリやペーパーヤスリは、他の部分も削ってしまう可能性が高いし、スクレーパー(カンナ掛けできるツール)は使い慣れるまでが難しい上に、値段が高いんですよね。(ただしいずれも慣れると上手く処理出来ます)
僕は最近、「キサゲ」を使って面出しなどの処理をしていますが、パーティングラインも同じように削り取るようにしているので、オススメとしては「デザインナイフ」または「キサゲ」の2択ですね。





キサゲの場合、刃となる面を立ててパーティングラインの処理をするのですが、同時にスジ彫りなどにも使える工具です。少し高いですが、1本あると模型製作にかなり役立つので、オススメします。
キサゲを使う場合も、考え方は後述するデザインナイフとほぼ同じなので応用が利くはずです。
パーティングラインの処理ってどうするの?
それでは、パーティングラインの処理の方法についてですが、どのツールを使う場合でも、パーティングラインを削ってしまってすぐ下の面と均一な面にしてしまえばOKです。
今回はデザインナイフで処理する方法をメインに解説いたします。他の工具を使う場合も、処理結果としては同じになります。


まず、パーティングラインに対して垂直にデザインナイフの刃を当てます。
この時、デザインナイフはそっと置くようにしましょう。力を入れるとパーツにキズが入ってしまいます。
垂直に置いたら、そのまま少しだけ刃を滑らせる方向に傾けてパーティングラインに沿うように、デザインナイフを滑らせます。ちょうど表面を削ぐようなイメージで、カンナがけをします。





最初は滑らせる方向に向かって刃を若干傾けるとやりやすいと思います。逆方向に刃を傾けるとパーツを傷つけることになるので注意しましょう。
最初はパーティングラインだけを削ぐイメージで削っていき、何回か進めるとパーツの表面も削ることになります。パーツのツヤをチェックしていると削った箇所はツヤが無くなるので、どこまで削ったかを見極める判断基準になると思います。
そこまで出来たら、最終的に800番などの紙ヤスリで慣らしてしまいましょう。
そうするとパーティングラインは消えて、綺麗な1つの面として仕上げることが出来ます。
また、極まれに凹面の中にパーティングラインが入っている場合があります。こういった場合は、デザインナイフでのカンナ掛けは難しいので、『彫刻刀』のように平らの刃がついているもので同じように処理することになります。
ただ、この彫刻刀のような形状の刃でカンナ掛けをするのは非常に難しいので、初心者の方は塗装(凹面なので黒系の色で塗ってしまうなど)でごまかすなども1つの方法です。
処理としては以上です。たったこれだけの作業でガンプラの見栄えが良くなるなら、ぜひとも習得したい技術ではありますよね^^
失敗を恐れずにチャレンジしよう


パーティングラインの処理は、慣れてしまうとサクッと出来てしまう簡単な処理です。
最近のガンプラは、パーティングラインがなるべく出ないような作りになっており、あまり目にする機会はないですが、それでも稀に遭遇することがあるので、ぜひ習得できるよう挑戦してください!
また、今回ご紹介した「デザインナイフによるカンナ掛け」は、合わせ目消しなど、他の作業でも使えるテクニックなので、できるようになっておくと何かと便利です!





デザインナイフは僕も愛用しているOLFAがオススメです。プラモデル用ではないですが、カッターで有名なブランドですし、替刃もホームセンターやショッピングセンターなどの文具コーナーで取り扱っているので買いやすいです。
タミヤなどの模型用デザインナイフも使いやすいと思うので、特に拘りとかが無ければお好きなデザインナイフを1本は持って置きたいですね!
パーティングラインは、気にしない人には気付かれないような小さな部分ですが、意外と完成品の際には目立つことが多いので、ワンランク上の完成品を目指すなら、まずはパーティングラインの処理を頑張ってやってみましょう^^
コメント