そんな積みプラを一つ一つ崩していきます・・・。
積みプラ消化を兼ねてキットの紹介をしていく旧キットプラモデルレビュー記事。
今回は「アオシマ」から発売された、アニメ「魔境伝説アクロバンチ」に登場する「1/144 ディラノス」です。
国際映画社と日本テレビの共同制作で放送された1982年のロボットアニメ「魔境伝説アクロバンチ」に登場した敵「ゴブリン一族」の四天王が乗るメカの1つです。
「アクロバンチ」という、かなりマイナーなアニメのロボットですが、当時のアオシマさんはしっかりとキット化してくれていました。
3本脚にクローの両手、大きな一つ目のような姿をした、あまりカッコイイとは言えないデザインの「ディラノス」です。
遂にこの「AkidouGreadModeling」も「魔境伝説アクロバンチ」のキットを作る時が来てしまいました。可能な限りシリーズ集めたいと思います。
はたして完成度はどうなのでしょうか?
それでは作っていきましょう。ぜひ最後までご覧ください^^
↓動画でもご覧いただけます。
キットの内容だけを見たい方は、目次の『ディラノス キット内容説明』からご覧ください。
「ディラノス」について
1982年に放映された国際映画社と日本テレビの共同開発で製作されたロボットアニメ「魔境伝説アクロバンチ」に登場したのがこの「ディラノス」です。
軽く「アクロバンチ」の説明をすると、蘭堂ファミリーが謎の大秘宝「クワスチカ」を求めて、お手製の合体ロボット「アクロバンチ」に乗り、世界を旅するというお話。
住んでた家が破壊されてしまい、アクロバンチの中で生活するのですが、内部は居住区も完備されています。
「家」「探索ロボ」「戦闘ロボ」と万能なアクロバンチですが、あまりカッコイイとは言えないデザインで、ロボットなのに顔には「口」がついています。まるで「銀河旋風ブライガー」のようです。
それもそのはず、アクロバンチは元々、「銀河旋風ブライガー」や続編「銀河烈風バクシンガー」とデザインコンセプトを同系列と考えていた為だそう。
打ち切りになったわけではないですが、最終回の終わり方はあまりスッキリとしたようなものではなく、むしろ「?」が残るような終わり方でした。(でも面白かったよ)
そんな「アクロバンチ」に登場する地底人の敵「ゴブリン一族」の四天王のリーダー格でもある「グロイジ」が乗るメカが「ディラノス」です。
三本脚が特徴ではありますが、実は前脚にあたる部分は切り離すことが出来るらしく、二本足で戦うことも可能。(では何のための前脚なのか・・・?)
この「ディラノス」はリーダー格のグロイジが乗っているというだけあってか、アクロバンチのライバル的な扱いがされているようで、敵メカの中で唯一「1/144」と「1/100」の2スケールで展開されています。
個人的には四天王の一人「シーラ」が乗る人型メカ「ケラドウス」の方がライバル的な感じだと思っていたのですが・・・(蘭堂ヒロとの戦いがあったり、何かと印象的なシーンは多いのに)
「ディラノス」の情報があまり世に出ておらず、ほとんど解説できていませんが、このようなメカとなっております。
令和の今、アクロバンチキットでワイワイしているのは、当YouTubeチャンネルの視聴者さんと僕ぐらいじゃないですかね?(笑)
果たして完成度はどうなのでしょうか?気になるキットの説明に行きましょう。
「ディラノス」キット内容説明
「魔境伝説アクロバンチ」に登場した敵「ゴブリン一族」の四天王メカ「ディラノス」をアオシマがキット化したプラモデル。
ランナーは全部で3枚、パーツ数は全部で52パーツ。
ではパーツ構成を見てみましょう。
各ランナー紹介
各ランナーです。
成型色はやや薄い茶色のような色で、設定とは全く違う色なので再現には塗装が必須です。
やはり、合わせ目は普通の分割のせいで目立ってしまいます。
組立説明書兼塗装見本図とアンケートはがきと接着剤です。
設定色が8色ぐらいあるので、意外とカラフルな設定ですね。と言うか、ちょっとしたポイントに使う為だけの色が半分ぐらいあるので、塗装は大変そうです。
それよりなにより、塗装見本図の背景色(黄色)がまぶしすぎません?(笑)
素組み完成
ということで、素組み完成です。
サイズ感は、思っていたよりもかなり小さく、と言うか、本当にこのスケールで合っているのか甚だ疑問ではありますが、サイズ的にはこれで1/144ガンダムぐらいのサイズです。
という事は、アクロバンチもガンダムぐらいのサイズという事になります。
しかし、前述したようにアクロバンチは居住区も兼ねています。どう考えてもガンダムの中で人が生活できるスペースは無いと思うので、そこからスケールに疑問があるわけです。
そういうことで、思っていたよりも小さいと思ったのが正直なところ。
合わせ目はほぼセンターにしっかりと入っているのがお分かり頂けると思います。
ただ、箱絵と見比べてもらうと分かりますが、設定に近づけようとしている気持ちは感じられますが、実際は設定とは異なる部分が多く、手を加えるとなるとかなり大変そうです・・・。
・・・やっぱり前脚いらないですよね?(笑)
箱絵を再度掲載しましたが、まず、顔の形状が全然違いますよね。中心のレンズ部分も違えば、左右の耳の形状も違うし、肩に伸びるパイプの形状も違います。
お腹の立体感も違えば、肩の丸いディテールも全然違います。
パッと見はディラノスっぽいですが、細部を見れば見るほど違う点が目につくので、ある意味「よく出来たキット」だと思います(笑)
前脚は若干だけ短い印象で、ストレートに下に落とすと何とか接地がされますが、自然な角度にしようとすると写真のように爪先が若干浮いてしまいます。
設定上前脚は「切り離す」ことが出来るとのことですが、二本足の方がよっぽどバランスの取れたメカのような気がしませんか?(笑)
足首は関節が入っておらず、脛パーツと一体成型となっています。
背面は相変わらず、ほぼノーディテールです。(当時のキットはこういうのが多い気がします)
まぁ絵では後ろ側が見えませんから、あまり考える必要がないということだったのでしょうか?
腰ブロックと胴体ブロックは一体成型となっているので、腰をひねるなどの可動は不可能です。
このキットで一番驚いたのは、肩の可動域ですね。
当時はあまり多くなかったであろう、左右に広げる可動が可能であり、写真のように大きく広げることが出来ます。
これで下半身の可動さえちゃんとしていれば、結構動いてくれるキットだったと思うのですが、現実はそう上手くいきません。そこは後述するとして、腕の可動を少し見てみます。
腕の先端はクローとなっており、写真のように開いて閉じる可動が可能です。
構造はとても簡単で、(写真で言うと)上側のクローを下側のクローの内側に差し込んで、両方のパーツを貫通するように腕内部のピンを通すという感じ。
さらに、クロー全体で前後に可動するので、クロー自体の表現は意外と幅広く対応できるのではないでしょうか?
ただ、肘はあまり動かず、最大で70度ぐらい?でしょうか。
結構な可動域を持つ「肩」と、そこそこ可動が出来る「クロー」、お世辞にも広いとは言えない可動域をした「肘」による腕部は、このキットで唯一「表現」が可能なパーツとなっています。
さて、この機体一番の特徴である「三本脚」ですが、キットでは一番の問題点であると感じます。
写真を見ながら解説していきます。まず、前脚です。
付け根から足を上げることは可能で、そこそこ高く上げることも出来るので、可動域としてはそこまで悪くありません。
しかし、膝に当たる関節の可動域はたったこれだけ。(これでも曲げてます)
これ以上は後ろの関節で干渉してしまい、曲げることが出来ません。(だからもう外せってば(笑))
という事は、実質前脚を動かせるのは、付け根のスイング可動のみということです。
さらに、後ろの二本足の付け根の可動域はこの程度です。
手前の脚が「後ろ側」、奥の脚が「前側」に向けて可動させた限界値となります。
これ以上は、腰アーマーの干渉があるので、動かすことが出来ません。(写真参考)
膝の関節は前脚よりも可動域は広いものの、角度で言えば60度程。
いずれにせよ、せっかくの特徴である三本脚が一番可動域が狭いという結果となっております。
脚の可動があまり出来ないのでポージングはあまり自由に出来ないと考えて良いと思います。
ほぼ直立姿勢がメインとなりそうですね。
なお、首の可動は、肩に繋がっているパイプのせいでまったく出来ません。
むしろそれを想定してか、組立説明書では首は接着指示がされてあります。
ポージングさせたとしても、この辺りの表現が限界でしょうね。
なんだか楽しそうなポージングですが、実質「腕」だけでの表現だと、こちらとしては楽しくはありませんね(笑)
「アオシマ 1/144 ディラノス」レビューまとめ
今回のレビューは以上となります。いかがでしたか?何か参考になっていただければ幸いです。
この「ディラノス」は、アクロバンチの敵メカの特徴は上手く捉えていますが、再現度も細部を見ればあまり良いとは言えず、可動範囲も狭いので、立ち姿を楽しむのならアリなキットだと感じました。
ただ、改造次第でもう少し可動域を増やせたり、箱絵にあるようなポージングを取らせることも不可能ではないと思うので、満足いく仕上がりにするには根気が必要だと思います。玄人好みのキットと言えますね。
他にも、旧キットの積みプラがたくさんあるので、順番にレビューしていこうと思います。気になってくれた方はぜひブックマーク登録お願いします。出来ればYouTubeチャンネルも登録していただけると嬉しいです。
ということで、次回のキットはこちら。
さて、このパーツはいったい何のキットのパーツでしょうか?(ヒントに良いパーツが少ない・・・(笑))
ヒントは「引き続きアクロバンチ」です!ぜひ次回のレビューもよろしくお願い致します!
それでは、次回も楽しみにお待ちください~
今回レビューしたキット
↑キットの画像をタップして「駿河屋」で在庫をチェックしてみよう!
※定価は当時価格で330円(税込み)です。購入の際の価格にはご注意ください。
あなたも眠ったままの「積みプラ」を組み立ててみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。良ければ、記事の感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
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