そんな積みプラを一つ一つ崩していきます・・・。
積みプラ消化を兼ねてキットの紹介をしていく旧キットプラモデルレビュー記事。
今回は「アオシマ」から発売された、アニメ「魔境伝説アクロバンチ」に登場する「1/144 フォリングス」です。
1982年に放送された「魔境伝説アクロバンチ」に登場するゴブリン一族のメカです。
以前の「ディラノス」「アミンガ」に続いて、変わったデザインのメカですが、YouTubeのコメントでもいただいた「ゲッター3みたい」という言葉に「確かに!」と思いました(笑)
似たようなコンセプトかと言うと、そうでもないようで、パッケージには「地、空、海、すべて走行できるが、おもに空を得意とする攻撃ロボットである」と書かれてあります。
パッケージアートもジェット噴射のような表現があるので、空による戦闘が得意な感じはしますね。
はたして完成度はどうなのでしょうか?
それでは作っていきましょう。ぜひ最後までご覧ください^^
↓動画でもご覧いただけます。
キットの内容だけを見たい方は、目次の『フォリングス キット内容説明』からご覧ください。
「フォリングス」について
1982年に放送された「魔境伝説アクロバンチ」は、「銀河旋風バクシンガー」の系列を組む予定で作られたアニメ作品です。
結局は独立したアニメになりましたが、色々とその名残のようなものが多く見られます。
そんな「魔境伝説アクロバンチ」の敵となる存在「ゴブリン一族」は、地底からやってくる地底人で、「クワスチカ」という謎の大秘宝を手に入れて地上を地底人のものにしようとしています。
この「フォリングス」は、そのゴブリン一族の四天王と言われる「青軍鬼 ブルゾム」の駆る戦闘メカで、見た目通り上半身は人型、下半身は飛行機の形状をしている変わったメカです。
って言っても、四天王のメカは基本的に変わった形状が多く、アクロバンチの中では珍しいタイプではないのですが・・・(笑)
右手に鎌状の武器、左手が通常の手をしており、手の方はマシンガンとなっているそう。(パッケージに説明がありますが、右手がマシンガン、左手がランド・カッターハンドとたぶん逆になっています)
さらには、胴体とジェットの部分が分離して2体攻撃も可能と、「ディラノス」の前足然り、何かと「分離」が好きなゴブリン一族ですが、技術力はかなりのものだと伺えます。
ちなみに設定として
高さ:14.80m
幅:13.20m
長さ:18.00m
重量:80t
出力:100000馬力
大気圏内速度:マッハ3
という記述がパッケージに書いてあります。
14.80mの高さで1/144スケールということは、キットの高さは約10.27cmとなります。
測ってみると確かにそれぐらい。という事はスケールとしてのサイズ感は間違っていないということになります。
以前からスケールに疑問を持っていましたが、どうやらおかしかったのは「アクロバンチ」本体であるようです。(アクロバンチは内部が居住区となっていて人間のサイズ感がどうみてもオーバースケールと感じます)
まぁその辺は今回は割愛するとして・・・
果たして完成度はどうなのでしょうか?気になるキットの説明に行きましょう。
「フォリングス」キット内容説明
箱横の完成イメージです。
以前から気になってましたが、このシリーズの完成品の塗装がかなりベタ塗りな感じなのは何でなのでしょうか?(笑)
ランナーは全部で3枚、パーツ数は全部で40パーツ。
ではパーツ構成を見てみましょう。
各ランナー紹介
各ランナーです。
成型色は青一色で、アオシマっぽい感じがしますね。
パーツ分割はいつも通りセンター割りの2分割なので、合わせ目はしっかりとセンターに出そうです。
組立説明書と塗装見本、アンケートはがきと接着剤です。
使用されている色は全部で5色と、意外と少ない印象。
組立自体はそれほど難しくもなく、旧キットとしては基本的な組立て具合となります。
あまり作り慣れていない人でも作れる感じの難易度なので、初心者にもオススメです。
素組み完成
ということで、素組み完成です。
1/144スケールの同シリーズの敵メカの中では、一番どっしりとした姿をしており、下半身の兼ね合いか、完成した時の印象は「思ってたよりも大きい」と感じました。
やはり合わせ目は各部センターに入っていますね。
全体的な印象としては、さほど悪くないキットだと思います。
各部のディテールもちゃんと入っているし、簡略したことで見た目を損なっているような部分は多くありません。
全体的なバランスも悪くないし、決して悪くないキット・・・だけど、箱絵のフォリングスの方が圧倒的にカッコイイです。(ここに関しては後述します)
ジェット部分の合わせ目が上下分割のセンターなので、写真のように複雑なディテールの中心をガッツリ跨いでしまっています。
この辺りのディテールは削り落としてプラ板で作り直した方が早そうですね。
ボディなどもそこそこディテールが入っているので、色の塗り分けだけでも見た目のよい完成品となりそうな気はします。
背面のモールド等もちゃんと入っているあたりは嬉しいですね。
ジェット噴射口となる部分は、一応バーニアのようなディテールが用意されていますが、真っ二つに分割されているうえに内部のディテールも控えめで、少し「コレジャナイ感」が感じられます。
この辺りは内部をディテールアップするなりで、少し見た目は変わりそうなイメージです。
それでは可動を見てみます。
左腕は肩のブロックが回転する上に、腕の部分も回転するので、肩のジェット部分の向きで推進方向の表現などが可能となっています。
肘の関節と上腕の接続部分でロール回転が入っていて、肘の関節は若干だけ可能です。
手首は回転軸が入っているのみですが、それより何より手が小さい(笑)
箱絵や設定画のフォリングスは、もっと大きくがっしりとした「ハンド」なので、ここを替えるだけで印象が大きく変わると思います。
例えて言うと、「ターンエーガンダム」に登場したコレン専用カプルのロケットパンチぐらいの存在感が近いかも知れません。(知らない方はググってもらうとすぐに画像が出ると思います)
右手の可動も肩から肘にかけては左手と同じですが、鎌部分は回転軸が入っているので若干の可動はしますが、思っていたよりも可動しないので、ここも手を加えたいと思う部分ですね。
胴体部分は、上半身と下半身で回転軸が入っているので体を回転することは可能です。
また前述したように、上半身と下半身で分離して攻撃をすることが可能という設定なので、この回転軸で分離することで再現できます。
底面にも気持ち程度のモールドが入っていて、見えない部分でもちゃんと気が利いているのは嬉しいですね。
あと、写真撮り忘れてますが、頭部は首の付け根から回転し、頭は上下にパカパカ動きます。
それではここから箱絵と違う部分をざっくりと見ていきましょう
まずジェット部分はほとんど形状が同じだけで、各部細かいディテールは全く違います。
ここを再現するだけでもかなりメカチックな印象になるはずなので、頑張ってみようという方はぜひ挑戦してみてください。
さらに言うと箱絵のフォリングスにはマーキングなども書かれてあるので、そこも再現できるとカッコ良くなりそうです。
肩は大きく違いはない部分となります。
強いて言えば、パーツの合いがかなりずれているので、ディテールよりも形状出しの方が重要となるパーツかも知れませんね。
頭部、および鎖骨にあたる部分の形状は大きく異なります。
箱絵ではもっとエッジが効いた尖がった頭部に、触覚のようなアンテナが印象的ですが、キットだとかなり丸みのある形状に直線的なアンテナとなっています。
ここもかなり形状を変えないと箱絵のようにはならない部分なので、難しそうです。
また胸部も鎖骨にあたる部分のディテールが控えめなキットに対し、箱絵ではエッジがシャープな上にもう少し大きくディテールが入っています。
腕部も箱絵の形状と違う部分が多く、特に上腕と左右手首(左手は前述した通り手が小さい)が違います。
上腕は可動軸がオミットされていることもあり、キットではパーツを伸ばしたような形状になっています。
また、鎌状の右手首の鎌のシャープさもキットでは再現されていません。(これは安全面の配慮もあると思います)
そして、最後に胴体の形状も、箱絵は太くてすこし長めの腰に対して、キットでは短くて細い印象です。
上下のバランス的に、ここの形状が違うだけで印象が大きく変わる部分でもあるので、出来れば手を加えたい部分でもありますね。
以上を踏まえると、キットとしては悪くないのですが、やはり箱絵がカッコいいだけあって「箱絵のようなフォリングス」が再現出来れば、かなりカッコイイ仕上がりになると思います。
ですので、アクロバンチシリーズのキットを作ろうと思っている方は、箱絵を意識して作り込んでみることをオススメします。
フォリングスの改修で一番効果があって簡単な方になるのが、この腰の部分ではないでしょうか。
「アオシマ 1/144 フォリングス」レビューまとめ
今回のレビューは以上となります。いかがでしたか?何か参考になっていただければ幸いです。
この「フォリングス」は、キット自体は悪くない出来で、じっくり仕上げるとカッコ良く仕上がる、技術力アップを図るなら持ってこいのキットだと感じました。
可動は大きくありませんが、そもそも可動が少ないキットなので、ここは可動を最小限の調整にとどめ、ディテールアップ、形状変更等の改造を中心に行うと、このキットの真価を発揮することが出来ると思います。
他にも、旧キットの積みプラがたくさんあるので、順番にレビューしていこうと思います。気になってくれた方はぜひブックマーク登録お願いします。出来ればYouTubeチャンネルも登録していただけると嬉しいです。
ということで、次回のキットはこちら。
さて、次回は何のキットでしょうか?次のパーツヒントから予想してみてください。
今回は全部で5枚あります。後ろの画像に向かって難易度が下がります。ぜひ挑戦してみてください。
ヒントは「近未来的な乗り物」です!ぜひ次回のレビューもよろしくお願い致します!
それでは、次回も楽しみにお待ちください~
今回レビューしたキット
↑キットの画像をタップして「駿河屋」で在庫をチェックしてみよう!
※定価は当時価格で330円(税込み)です。
あなたも眠ったままの「積みプラ」を組み立ててみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。良ければ、記事の感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
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