まいどおおきに!Akidou(@Akidou123)です!
今回のガンプラキットレビューは「新機動戦記ガンダムW EndlessWalts」から「HG 1/144 トールギスIII」をレビューしていきます!
1998年に発売されたキットで、当時は劇場版限定の「クリアーバージョン」なども発売されたシリーズ。同じ機体で1/100シリーズも発売されています。
トールギスIII自体はプレバン限定のRGでのみ発売されており、現時点では中古等で購入するしか方法がありません。購入を検討している方はぜひ参考にしてください。最後までよろしくお願い致します。
↑メーカー希望小売価格は¥880(税込)です。購入価格は自己判断でご購入ください。
Akidou的キット総評
まず結果として、下記のような印象です。それぞれのポイントを☆で表しました。
基準値は として、僕なりの印象を☆で表しました。
アクション: (アクションポーズのとりやすさ)
素組み再現度: (塗装をしなくても色分けの再現が出来てるかどうか)
オプション (ハンドパーツ、武器パーツなどの豊富さ)
※星が低い=良くないキットというわけではありません。
例えば、素組みフィニッシュ派の方なら「素組み再現度」が☆5に近い方が満足いくでしょうし、ポーズをつけて遊びたい派の方なら「アクション」の☆が5に近いほうが満足いくでしょう。そういう感じで参考にしていただければと思います。
レビュー内容を動画で見たい方はこちら
パッケージ&ランナー紹介
新機動戦記ガンダムW EndlessWaltsに登場する、「火消しの風」こと「ミリアルド・ピース・クラフト」が乗る「トールギスIII」。劇中ではサンドロックなどと消耗戦を強いられていました。
この「エンドレスワルツ(以下EW)」に登場する機体は、どれも設定上はアニメの後期にあたる機体と同一である(ウイングゼロカスタムならウイングゼロと同一機体)という設定ですが、このトールギスIIIに関してはどうなんでしょうか?トールギスという扱いなのかな?
今回の作品(ガンダムW)で女性ファンを多く惹きつけたということで有名な作品ですが、ガンダムファンの中でも人気の高い作品で、書籍に登場するトールギスもキット化されていたりします。
こちらのキットは、EWシリーズの中で唯一のコンパーチブル仕様となっており、「トールギスI」「トールギスII」との選択式(←ここ重要)となっています。詳しくは後述します。
それでは、ランナーを見てみましょう。
ランナーは全部で7枚とポリキャップ、ホイルシールとなってます。
A1ランナーです。
このキットは全パーツが白一色の成型色となっています。
1/144シリーズとは言え、接着剤を必要とする旧キットでは無いのに一色というのは珍しいですね。
A2ランナーは、背面のバーニアなどがあります。
設定ではバーニアの色は青ですが、白です。
シールで再現されているかと思いきや、されていません。
ちなみに一番下についている武器(ドーバーガン)は、トールギスIとIIに使うようのものです。
B1ランナーは顔や肩、シールドなどが配置されています。
ちなみにこの左上のシールド、右下の顔などはトールギスIのものです。
ところどころ混じっているので、作る際は惑わされないように注意しましょう(笑)
B2ランナーは脚部が中心となっています。
ビームサーベルがランナー外についている、最近ではあまり見ないランナー配置です。
こちらがCランナーとなっており、トールギスIII専用のパーツはほぼこのランナーに集約されています。
こちらはトールギスII用の顔とトサカです。
トールギスIIを作る際は使用しますが、トールギスIIIを作る場合はこれはこれで余剰となるので嬉しいと言えば嬉しいですね。
ポリキャップ(PC-110とPC-15)とホイルシールです。
ポリキャップが2つ(違う種類)がつくのは珍しいですね。
右側ポリキャップを見ていただいてもお分かりの通り、ハンドパーツと関節はポリキャップのタイプとなっています。
ということで、全93パーツ(トールギスI&II含む)で完成します。
組立説明書も珍しい縦長タイプとなっています。
見開きのページは、EWでのミリアルド・ピース・クラフト視点での時系列表となっており、当時劇場を観た後にこれを見てテンションがあがったのは今では懐かしい思い出です。
素組み完成
素組み完成しました。
はい、頭部のツノのシールが剥がれております(笑)古いキットのせいなのか、シールの粘着がかなり弱くなっており、まったくくっつかなくなっておりました。
あと、シールの貼っていない側のツノは一度折れてしまい、接着剤でつけているので予めご了承ください。
各部のディテールは悪くありませんが、やはりここへきて「成型色が白一色」というのは、かなり完成のイメージを損ねる結果となっております。
右手に持っている「メガキャノン」の形状は個人的にはとても好印象で、しっかりと合わせ目消しや細部を処理してあげるだけでもカッコ良くなる気はします。
・・・ただ、砲身が長い(笑)
しかも、このメガキャノン、ハンドパーツに持たせるうえに肩の部分でジョイントするのですが、このジョイントと持ち手の位置関係があまりよろしく無く、かなり無理をして持たせるような感じになってしまうのが残念です。
腰回りを見てみると、腰に胴体が乗っているような感じになっています。
胸部などはディテールの感じも良く、密度もあるのですが、やはり簡略化されている部分も多くあるので、しっかりと改造をしないと完成度の高いトールギスIIIに仕上げるには難しいキットです。
腕関節のポリキャップも目立っていますね。
前述したメガキャノンの持ち手とジョイントの箇所です。
肩のジョイントが外れているのがお分かりだと思いますが、自然に手に持たせた状態でこの位置関係にになります。
ここからジョイントを接続することは可能と言えば可能ですが、肘の関節は一切動かすことが出来ず、ポージングにも影響を受けるので、正直「外しておく方がいい」と感じました。
脚はそこまで悪いわけではないのですが、合わせ目が全てドセンターに来るので、かなり目立ちます。
後述しますが、脚の可動は見た目から想像するよりも狭いので、ご注意ください。
肩周りはこのようになっています。
シールドそのものは一体成型で出来ており、裏側はまるっと肉抜きのような感じになっています。
あと、肩背面についているバックパックバーニアですが、接続部分がかなり弱く、大きく動かすとすぐにポロりしちゃうのは残念です。
そのバックパックバーニアですが、可動ギミックがしっかりしており、このように展開することが可能です。(って言っても内部のバーニアは手動で開くのですが・・・)
見え方としては悪くないし、ギミックとしても豪快かつ派手なので、このキットの中では最も優れている部分かも知れません。
ただ、接続部分が上下にしか可動しないこと、接続が肩とされていること、バーニアの左右の距離が近いこと、などが原因で、展開しながらポージングを取ると多々問題があり、若干のストレスを生む部分でもあります。
ちなみに膝関節裏はこのようになっております。
がっつりとポリキャップが丸見えなのと、可動を意識したパーツ形状により、かなり見栄えが犠牲となっています。
しかし、これだけの犠牲を出しているにも関わらず・・・
脚部の可動域はこのようにとても狭いです。
股関節の可動域自体は悪くないものの、この膝の可動域をカバーできるほどの可動域が無い為、総じて動かないキットの印象が強いです。
正直、このキットは立たせたポーズで固定させてしまっても良いように感じました(笑)
一生懸命頑張って、箱絵に近いポージングをつけてみました。限界です。
ちなみに、このEWシリーズには「ファイティングアクション」と呼ばれる「劇中の名シーンを再現する為のパーツ」が付属しております。
例えば、ウイングゼロカスタムなら、ツインバスターライフル発射用の腰パーツがついています。
しかし、今回のトールギスIIIは、特別な別パーツが付いているのではなく、上記の写真のようにメガキャノン発射ポーズが取れることがファイティングアクションのようです。
一応、胸と腹部のジョイントがボールジョイントになっていて、このようにひねることが可能となっています。
つまり、これが「ファイティングアクション」と言えるわけですね。
この「ひねり」を加えてとったポージングが、先程のポーズとなっております(笑)
腕はこのように90度曲げることが可能です。
が、やはり見た目が残念な感じであることに変わりありません。
色々忘れて、シールドを見てみましょう(笑)
シールド裏はこのようになっており、先端部分は「ヒートロッド」がついております。
このように、差し替えで伸縮再現がされています。
これはなかなかイイ差し替え表現だと思います。実際は伸ばすことが難しいので、差し替えでも再現されているのは高評価ですね。
ビームサーベルも付属しますが、白一色なので、とりあえず見た目がこのような感じになります。
さて、このキットは前述したように「コンパーチブル仕様」となっており、写真のように「トールギスI」「トールギスII」用のパーツを使うことで、完成型が異なる造りとなっております。
ここで問題となるのが、「パーツの交換によるコンパチではない」ということ。
写真の一番下右側のジョイントをご覧いただくと、ポリキャップが一つ入りそうな箇所があるのがお分かりだと思います。
これはシールドを接続するジョイントなのですが、ポリキャップが足りません。何故なら、ここに使うポリキャップはトールギスIIIのメガキャノンに使われているからです。
つまり、トールギスIIIを作るか、トールギスI&IIを作るかの二択仕様となっているのです。
あと少しポリキャップがあれば、写真のパーツを付け替えるだけでトールギスIとIIに組み替えられるのに(塗装をしない前提)。。。
「色塗るならどうせ付け替えれても意味ないんだから一緒じゃん」と思うところですが、どうせコンパチなら差し替えで表現できるようにして欲しかった(しかもポリキャップが少し足りないだけ)。
ということで、ポージングがまったく取れないこのキットでとったポーズはこれが最後となります。
なかなか厳しいキットであることは伝わったでしょうか・・・?
ただ、プレバンのRGを除いて、トールギスIIIを1/144で作ろうと思うと、このキットしか今のところないので、腕に自信のある方はぜひ改造に挑戦してみてください。
合わせ目は、ほぼセンターに入り、ポージングも全く取れず、可動域も先程紹介した程度なので、今回はかなり割愛させていただきます(笑)
HG 1/144 トールギスIIIの総評
という事で、ガンプラキットレビュー「HG 1/144 トールギスIII」はいかがでしたか?
改めてもう一度、評価を記載しておきます。
アクション: (アクションポーズのとりやすさ)
素組み再現度: (塗装をしなくても色分けの再現が出来てるかどうか)
オプション (ハンドパーツ、武器パーツなどの豊富さ)
バックパックバーニアが若干難しい組み立てだったり、メガキャノンを持たせにくいところを含めると、初心者でも組みやすいかと言われると”3”かな?と感じました。
ポージングはまったく取れないと言っても過言ではない為、”2”という感じでしょうか。
素組み再現度も、全パーツが白一色ということ、シールによる再現が一部のみであることなどから”2″。
オプションに関しては、武装は全て付属しているし、ヒートロッドの再現もされており、ビームサーベルもありますが、ハンドパーツがポリキャップ仕様の為、こちらも”2″という評価となります。
今回のトールギスIIIは、せっかくかっこいい機体なのに、思っていた以上に動かないし、気になる隙間などが多い玄人向けのキットという印象でした。
やはり、当時の技術で考えると「これぐらいかな?」と思うかも知れませんが、前回のマックスターのように「見た目もまぁ値段相応かな?」と思えたら良かったのですが、パッケージの見本の完成度が良く見えた為、結果的に残念に感じてしまいました。
「トールギスIII愛」がある方なら、このキットからカッコイイ「トールギスIII」を作ってみてはいかがでしょうか?^^
ということで、トールギスIIIのレビューは終了となります。
次回は久しぶりのSDシリーズ「機動戦士ガンダムOO」から「SDEX ガンダムエクシア」をレビューしたいと思います。お楽しみに^^
それでは~
↑メーカー希望小売価格は¥880(税込)です。購入価格は自己判断でご購入ください。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
他にもいろんな記事があるので、ぜひ参考になりそうな記事があればご覧ください。良ければ、記事の感想や質問などあればコメントでいただけると嬉しいです^^
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